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【東大流・次世代スター発掘】8月24日2歳戦レビュー(3)クールデイトナ★4「レコードと0.3秒差」

text by 鈴木ユウヤ

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は8月23、24日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。今回は3回目。

2025年8月24日未勝利戦を勝利したクールデイトナ
2025年8月24日未勝利戦を勝利したクールデイトナ

8月24日の2歳戦レビュー

【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない

◆クールデイトナ

8月24日 未勝利 中京芝1600m 1着
評価:★★★★
騎手:吉村誠之助
厩舎:栗東・宮地貴稔
父:フォーウィールドライブ
母:サブラタ
母の父:ウォーエンブレム

《短評》
 好スタートから折り合い重視で控えて中団待機。4角は外を回して肩ムチを入れつつエンジンをかけていき、直線は早め先頭。そのまま後続を寄せ付けずに押し切った。

 勝ち時計1:33.4は当コースの2歳レコードと0.3秒差の好記録。当日は芝1400mの3歳未勝利で1:20.4、同じく1勝クラスで1:19.4が出た高速馬場なので鵜呑みにはできないが、未勝利戦としてはレベルが高かった部類だろう。出遅れながら追い込んできた2着ビッグヒーロー、上がり最速タイ4着カクウチも近いうちに勝ち上がれそうだ。

◆ミスティックレナン

8月24日 新馬 札幌芝2000m 1着
評価:★★★
騎手:北村友一
厩舎:栗東・上村洋行
父:Cracksman
母:Rue Renan
母の父:Lope de Vega

《短評》
 最内枠から外にヨレるようなスタートだったが、それでもほぼ馬なりで逃げる展開に。そのままゆったりとレースを引っ張り、残り400mからいざスパート。見た目スパっと反応する感じはなかったが、徐々に後続との差がついて2馬身半差で逃げ切った。

 1000m通過64.5秒のスローペースもあって全体時計はいまひとつ。ただ、ラスト2F11.7-11.6の加速ラップで、レース上がり3F35.4秒は札幌芝2000mの2歳戦としては最速。水準以上の能力は有している。

【了】

(文●鈴木ユウヤ)

<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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