サイバーエージェント社長として知られ、馬主としても破竹の勢いで成果を上げる藤田晋オーナー。その一方で、毎年セレクトセールでは上場馬を“爆買い”する積極的な投資姿勢でも注目を集めている。本記事では、藤田オーナーが2025年に落札した馬を部門別に紹介。今回は「1歳部門」から5頭を取り上げる。今回は2頭目。
※落札額は税抜の価格

②パリスビキニの2024

　フォエヴァーダーリングの2024に次ぐ高額落札馬が、このパリスビキニの2024。兄姉にはアメリカンビキニやパリプラージュなどがいる。2億8000万円という落札額は、同じく藤田氏が1つ上の半兄イナズマダイモンを競り落とした際の約2.8倍の金額である。

　これまで日本でデビューを迎えたパリスビキニの子供たちの父は、いずれもダートを主戦場にしていた馬ばかり。だが、今回の父はコントレイルなり、これがどういった変化をもたらすことになるだろうか。

　血統構成は姉のアメリカンビキニと同じくFapianoとNorthern Dancerの5×5を内包しており、仕上がりは早そう。レースではスタートからの出が速い姉同様、速力に秀でた面を見せてくれるのではないか。

　一方で兄のイナズマダイモンとは所持しているクロスが全く違うため、どちらかというとパワー・スタミナ系のラインを多く持つ兄とは適性が異なってくる可能性もありそうだ。

　兄のイナズマダイモンは藤田オーナーのご子息・大門君にあやかった名前。当然、弟の馬名にも注目は集まりそうで、デビュー前から“藤田推し”の人々をワクワクさせてくれそうだ。

【了】

（文●小早川涼風）

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