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“相馬眼”金子真人オーナー獲得賞金ランキング【第9位】ゴドルフィンマイル圧勝!海外ダート路線のパイオニア

text by 中西友馬

株式会社図研の代表取締役会長・金子真人氏。馬主としても相馬眼を持っていることで知られている。これまで数々の大記録を打ち立て、2025年7月現在、G1級競走で勝利を挙げた所有馬は18頭にのぼる。今回は金子真人名義と金子真人ホールディングス(株)名義で所有してきた競走馬を、獲得賞金のランキング形式で振り返る。今回は第9位。

2002年全日本2歳優駿を制したユートピア
2002年全日本2歳優駿を制したユートピア

第9位 ユートピア(5億5137万8400円)

性別:牡馬
戦績:31戦8勝【8-4-3-16】
主な勝ち鞍:マイルCS南部杯(2004、2005年)

 第9位にランクインしたのは、ダート路線で活躍したユートピア。

 2000年生まれの同馬は、ちょうど金子真人名義から金子真人ホールディングス(株)名義への転換期を、現役時代として過ごした馬である。

 中央競馬での重賞タイトルは3歳時のユニコーンSのみながら、マイルCS南部杯連覇を含めて、地方競馬のG1級レースを4勝。そしてランクインの決め手となったのが、金子真人オーナー所有としては最後のレースとなった、ゴドルフィンマイルでの勝利であった。

 武豊騎手を背に最内枠から先手を主張すると、直線では後続を突き離す圧巻の走り。最後は手綱を緩める余裕がありながら、4馬身差をつける圧勝であった。

 この勝利は、日本調教馬による海外ダート重賞初制覇。今でこそウシュバテソーロやフォーエバーヤングなど、日本のダート馬が世界の舞台で活躍することは珍しくないが、当時日本のダート馬は、世界との差が大きかった。そんな中、歴史の扉を開いたユートピアの存在は、その後に世界の舞台で活躍を果たす日本ダート馬の礎となるものであった。

 日本に帰国後、ゴドルフィンマイルの快走により、ゴドルフィンへの移籍が決定。アメリカで3戦走ったのち、そのままアメリカで種牡馬入りすることとなった。

【了】

(文●中西友馬)

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