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日本競馬史上最高のモテ馬は?歴代種付け頭数ランキング【第3位】さすがの入れ食いぶり…年間交配は史上最多

text by 小早川涼風

現役時代は多くの人に感動を与え、種牡馬入りした後は、その血を次代に残す仕事が待っている。競馬界の発展には欠かせない存在である彼らであるが、果たして、歴代で最も多くの種付けを行ったのは、どの種牡馬なのだろうか?今回はそんな疑問にお答えするべく、1993年から2024年までの種付け頭数のデータを集計した。

おそらく、多くの競馬ファンにとっては「サンデーサイレンス」の名がどこに入ってくるか、ということが気になるだろう。しかし、彼は累計1837頭と非常に多くの種付けをこなしてはいるものの、今回のランキングでは残念ながら圏外である。

彼を超える種付け頭数を記録し、TOP10にランクインしたのは果たしてどの馬なのか。じっくりと見ていこう。今回は第3位。

キングカメハメハ(2005年社台スタリオン種付馬展示会)
キングカメハメハ(2005年社台スタリオン種付馬展示会)

【第3位】キングカメハメハ(2583頭)

 2004年に史上初となるNHKマイルC、日本ダービーの「変則二冠」を達成した、“大王”キングカメハメハ。競走馬としてはこの年の秋に右前浅屈腱炎を発症し引退となったが、種牡馬入りした彼が作る功績は、とどまることを知らなかった。

 当時の史上最高額となる21億円のシンジケートが組まれて種牡馬入りしたキングカメハメハは、種付け初年度の2005年から244頭の繫殖牝馬を集める。この年2位のスペシャルウィークが234頭、それに続いたネオユニヴァースとシンボリクリスエスがそれぞれ228頭と227頭だったのだから、いかにこの数字が抜けているかがわかるだろう。

 ここから2008年までキングカメハメハは常に200頭代の頭数を維持する。2009年には種付け頭数が145頭まで落ち込むが、この年の2歳G1を産駒が完全制覇。2年連続で2歳リーディングサイアーに輝くと共に、2歳馬の獲得賞金が4億円を突破した。

 これを受けて翌2010年には再び種付け頭数が跳ね上がり、266頭もの繁殖牝馬と交配がなされた。この数字は2025年7月現在でも破られていない日本記録である。同年、娘のアパパネが牝馬三冠を達成する活躍などもあり、キングカメハメハは種牡馬リーディング1位に輝く。ミスタープロスペクター系の種牡馬がリーディングサイアーとなったのは、日本競馬では初めてのことであった。

 以降も数多の名馬を送り出してきたキングカメハメハは、2025年7月現在、キングカメハメハ系として日本競馬界にその血を遺している。直仔であるルーラーシップやロードカナロアといった現役種牡馬。また、すでに他界はしているが、名馬を数多く送り出したドゥラメンテが彼の功績だ。これからも血を繋いでくれるだろう。

【了】

(文●小早川涼風)

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