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日本競馬史上最高のモテ馬は? 歴代種付け頭数ランキング【第6位】その男、血統表に名を残し続ける説…

text by 小早川涼風

現役時代は多くの人に感動を与え、種牡馬入りした後は、その血を次代に残す仕事が待っている。競馬界の発展には欠かせない存在である彼らであるが、果たして、歴代で最も多くの種付けを行ったのは、どの種牡馬なのだろうか?今回はそんな疑問にお答えするべく、1993年から2024年までの種付け頭数のデータを集計した。

おそらく、多くの競馬ファンにとっては「サンデーサイレンス」の名がどこに入ってくるか、ということが気になるだろう。しかし、彼は累計1837頭と非常に多くの種付けをこなしてはいるものの、今回のランキングでは残念ながら圏外である。

彼を超える種付け頭数を記録し、TOP10にランクインしたのは果たしてどの馬なのか。じっくりと見ていこう。今回は第6位。

第28回スプリンターズSを制したときのサクラバクシンオー
第28回スプリンターズSを制した時のサクラバクシンオー

【第6位】サクラバクシンオー(2334頭)

 1995年にスタッドインしたサクラバクシンオー。初年度から3年はJRAの重賞勝ち馬が出なかったが、2001年に公営・兵庫のロードバクシンが史上初の兵庫三冠を達成し、JRAとの交流重賞である兵庫CSで中央馬を撃破した。ダートグレード競走初勝利を飾った。

 これで勢いに乗ったか、翌2002年の2月にはメジロマイヤーがきさらぎ賞を勝ち、3月には高松宮記念をショウナンカンプで勝利しG1初制覇。この年に自身のキャリアハイとなる種牡馬リーディング6位につけると、以後、2010年までTOP10の常連で居続けた。

 産駒にはショウナンカンプ以外にもビッグアーサーやシーイズトウショウ、グランプリボスなど、短距離からマイルでの活躍馬が多く目立つ。しかし、実は2004年にブランディスが中山大障害と中山グランドジャンプを制覇しており、障害のG1タイトルも早い段階で獲得している。

 同馬を所有するサンデーレーシングにとっては、これが日本ダイナースクラブからの名義変更後初のG1勝利。同クラブは2024年の高松宮記念で国内G1完全制覇を達成したが、その序章となる馬をサクラバクシンオーは送り出していたのである。

 また、ブランディスが覗かせていた心肺能力の高さは、彼が母の父となったのち、キタサンブラックやカムニャックなど、中長距離で活躍するG1ホースに受け継がれていくこととなる。そして、キタサンブラックはイクイノックスを輩出。サクラバクシンオーは今後も血統表に名を残すことになるだろう。

【了】

(文●小早川涼風)

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