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トニービン産駒最強馬は?獲得賞金ランキング【第1位】えげつない金額…性別を超えた「恐ろしいほど強い女帝」

text by TOM

アイルランド生まれのトニービンは、凱旋門賞を制すなどG1を6勝する活躍をみせた。日本で種牡馬入り後は、1994年にリーディングサイアーの座を獲得。サンデーサイレンス、ブライアンズタイムとともに種牡馬“御三家”の一頭として一時代を築いた。そんな名種牡馬トニービンの産駒トップ10を獲得賞金順に紹介する。今回は第1位。

1997年天皇賞(秋)を制した時のエアグルーヴ
1997年天皇賞(秋)を制した時のエアグルーヴ

1位 エアグルーヴ(8億2,196万6,000円)

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性別:牝馬
戦績:19戦9勝 [9-5-3-2]
主な勝ち鞍:96年オークス(G1)、97年天皇賞・秋(G1)
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 母ダイナカールに続き母子2代でのオークス制覇を果たしたほか、秋の天皇賞が2000mに距離短縮されてから史上初となる牝馬での優勝を遂げた「女帝」エアグルーヴが、2位に1億円以上の差をつけてトップに君臨した。

 2歳の7月に早々とデビューし、現在のサウジアラビアロイヤルカップ(G3)前身のいちょうS(OP)を勝ち、阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)で2着に好走するなど4478万円の賞金を得た。

 3歳となったエアグルーヴは、始動戦のチューリップ賞を楽勝するも熱発で桜花賞を回避。57代オークス馬の座に就くも、秋は秋華賞でまさかの10着に大敗し、この年は3戦2勝の成績で獲得賞金額は1億6513万円だった。

6月のマーメイドSで骨折休養から8カ月ぶりに復帰したエアグルーヴは、3/4馬身差の快勝ながら着差以上の強さをみせて「充実の一年」のはじまりを告げた。

 賞金4200万円を上乗せしたエアグルーヴは、続く札幌記念で単勝1.8倍の断然人気に応えて快勝し6400万円を加算した。その後、秋の天皇賞に直行し、牝馬としてはプリティキャスト以来17年ぶり、かつ同レースが2000mとなって以降では初制覇を達成。1億3200万円の賞金を獲得した。

 続くジャパンCで2着、有馬記念では3着に惜敗してしまうが、8600万円ほどの賞金を加算し、合計3億3025万円を獲得。牝馬としては26年ぶりとなる年度代表馬の栄誉も受けた。

 5歳時のエアグルーヴは、7戦して産経大阪杯と札幌記念のG2を2勝したのみだったが、ラストランとなる有馬記念での5着など、G1の各レースで好勝負を演じた。この年に計2億8181万円を獲得し、数々の偉業を成し遂げたエアグルーヴは、繁殖牝馬としての次なる役割を果たすべく牧場へと帰っていった。

【了】

(文●TOM

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