クロフネ産駒最強馬は?獲得賞金ランキング【第8位】騎手変更で一気に覚醒も…急降下で電撃引退した超上り馬
2001年、外国産馬として史上初めて日本ダービーに出走したクロフネは、日本競馬史上最強のダート馬とも称された。種牡馬としても大活躍し、19年連続JRA重賞勝利を挙げる歴代1位タイ記録を樹立。多くの産駒にポテンシャルが受け継がれた。本稿では、クロフネ産駒の中で獲得賞金額が高い馬をランキング形式で紹介する。今回は第8位。
8位 テイエムジンソク (3億813万円)
性別:牡馬
戦績:30戦9勝[ 9-6-4-11 ]
主な勝ち鞍:17年みやこS(G3)、18年東海S(G2)
3歳春のデビューから30戦全てがダート戦と、ダートのスペシャリストとして活躍。古川吉洋騎手とのコンビで、超上り馬と呼ばれたテイエムジンソクが、第8位にランク入りした。
デビューが3歳春と遅くなったが、その年は6戦2勝で終えると、年が明けた1月に3勝目、5月に4勝目をあげたテイエムジンソク。しかし、その後は気性の激しさからか、勝ち切れないレースが続いた。それでも堅実に条件戦で上位に入り続けたテイエムジンソクに、転機が訪れる。
鞍上がクセ馬職人と呼ばれ、これまでに数多くの気性に難のある馬に騎乗してきた古川吉洋騎手に変更されると、初コンビでいきなり2着に4馬身差をつける圧勝劇で、条件戦を卒業してオープンに昇格する。ここからテイエムジンソクの快進撃が始まる。続くオープン戦も5馬身差の圧勝で連勝を飾る。勢いそのままに重賞初挑戦のエルムSでは2着に入り、約1400万円の賞金を加算する。続くみやこSでは積極的な先行策から、1番人気で海外遠征の経験もある3歳馬のエピカリスらを完封して、重賞初勝利を挙げた。
その後チャンピオンズCでは、1番人気に支持されるが、ゴールドドリームのクビ差2着に惜敗。G1奪取とはならなかったが、この年は9戦4勝、騎手変更後は6戦4勝、2着2回と躍進したテイエムジンソクは、約1.4億円を獲得した。
翌年は東海Sで重賞2勝目を挙げ、次はG1取りが期待されたが、フェブラリーSはまさかの12着に敗退。ここでテイエムジンソクの快進撃も終了してしまった。その後は思うような走りができず着外続きとなると、屈腱炎を発症して、この年限りで引退となった。鞍上交代から一気に上昇気流に乗り、ダート界の超上り馬と呼ばれたテイエムジンソクは、総額3億円を超える賞金を獲得した。
【了】
(文●目白明)
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