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POG有力馬!25年サンデーレーシング”輸入繁殖牝馬”の仔(2)怪物誕生の予感…ダート三冠路線を蹂躙か

text by 小早川涼風

2015年ドゥラメンテの皐月賞制覇から、2025年ミュージアムマイルの皐月賞まで、サンデーレーシングは11年連続でクラシックを勝利している。名実ともに日本競馬界トップクラスの一口馬主クラブといえる。今回は同クラブにおいて、海外から導入された繫殖牝馬の仔である2歳馬の中から、POG指名でも見逃せない注目の5頭を紹介する。今回は2頭目。

第141回ケンタッキーダービーを制したAmericanPharoah (Photo by Rob Carr/Getty Images)
第141回ケンタッキーダービーを制したAmericanPharoah (Photo by Rob Carr/Getty Images)

②アメリカンコール

American Pharoah
イヴニングコール
生年月日 2023年2月20日
性別 牡馬
毛色 栗毛
調教師 【栗東】武幸四郎


 母のイヴニングコールは未出走だが、彼女の父であるTapitはグランアレグリアの母の父。そのため、日本でもその名を認識している人は多いだろう。

 ただ、グランアレグリアがNijinskyの5×5のクロスを内包していたのに対して、アメリカンコールはMr.Prospectorの5×4に、Unbridled4×4を所持しており、砂血統寄りの構成となっている。クラブからのコメントにも「いかにもダートをこなしそうな雰囲気が漂っている」とあり、育成場からも「ダート三冠を目指してほしい器」という話が出ているため、初戦からダートを中心に活躍していきそうな予感がある。

 とはいえ、この父American Pharoah×母父Tapitの配合では、過去にオープンの芝・ダートの両方を制したリフレイムなどもいる。カタログにも「競馬ファンがAmerican Pharoah産駒に持つイメージを上書きするような規格外の活躍を期待しています」との記載もあるため、どちらの馬場もこなすことができる可能性は十分にあると考えられそうだ。

 果たして、同じ母の父を持つグランアレグリアのように再び3歳の芝路線を席巻するのか、それともダート三冠路線を蹂躙する存在となっているのか。1年後が楽しみである。

【了】

(文●小早川涼風

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