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驚きの記録連発…オークス走破タイムトップテン【第5位】地獄の15分…ありえない波乱の中、圧巻だった名牝馬

text by 目白明

今年で86回目を迎える牝馬クラシック第2戦・オークス。デビューから1年も経たない可憐な乙女たちには過酷ともいえる2400mの距離に試練に挑む。これまで幾多の名勝負を生んできた“世代の女王決定戦”だが、歴代最速タイムを記録したのはどの馬か。今回はその記録を、ランキング形式でじっくりと振り返る。今回は第5位。

2022オークスを制したスターズオンアース
2022オークスを制したスターズオンアース

5位:2分23秒9
2022年スターズオンアース (天候:晴 馬場:良)

 第5位は、2022年スターズオンアースが記録した2分23秒9だった。

 2022年に勝ったスターズオンアースは、1984年のグレード制導入後、G1レースでは最長となる、15分遅延しての発走という波乱にも動じず、史上16頭目となる、牝馬2冠を達成した。

 スタート前、サウンドビバーチェが放馬後、左回りのコースを逆走する形で、しばらく駆け続けた後に、競走除外となり、15分遅延してのスタートとなった波乱のレースは、ニシノラブウインクが逃げて開幕。2番人気のアートハウスは3番手、フラワーCからここに直行したスタニングローズは、5番手の好位に構え、その後ろに、牝馬2冠を狙うスターズオンアースがつけた。やや縦長の隊列で 1000mを60秒6で通過すると、迎えた直線。

 まだ先頭で粘るニシノラブウインクを、好位から追走したアートハウスとスタニングローズが交わしにかかると、内からは桜花賞を1番人気で、10着大敗したナミュールも伸びてきた。さらにその外からは、スターズオンアースも迫ってくる。残り200mでアートハウスの脚が鈍ると、ナミュール、スタニングローズ、スターズオンアースの3頭が先頭争いを演じ、最後は大外からスターズオンアースの末脚が2頭を勝り、一気に突き抜けて先頭でゴール。

 出走時間が大幅に遅れても動じず、精神面のタフさも持ち合わせたスターズオンアースが、2分23秒9タイムで、史上16頭目の牝馬2冠を達成した。

【了】

(文●目白明

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