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異次元の速さ…ヴィクトリアマイル走破タイムトップテン【第9位】独壇場…圧巻のぶっちぎりを見せた伝説級名馬

text by 目白明

今年で20回目を迎える、古馬牝馬限定のG1「ヴィクトリアマイル」。マイル女王を決めるこの一戦では、多くの女傑たちが熾烈な争いを繰り広げてきた。その華麗で熱い歴史の中で、最速タイムを刻んだのはどの馬なのか?ランキング形式でじっくりと振り返っていく。今回は第9位。

ヴィクトリアマイル走破タイム
ヴィクトリアマイル走破タイム

9位: 1分32秒4
2009年 ウオッカ(天候:曇 馬場:良)
2010年 ブエナビスタ(天候:晴 馬場:良)
2012年 ホエールキャプチャ(天候:晴 馬場:良)
2013年 ヴィルシーナ(天候:晴 馬場:良)

 第9位は、2009年ウオッカ、2010年ブエナビスタ、2012年ホエールキャプチャ、2013年ヴィルシーナが記録した1分32秒4だった。なお、今回は代表して2009年ウオッカを取り上げることにする。

 2009年に勝ったウオッカは、これまでに日本ダービー、安田記念、天皇賞(秋)の牡馬混合G1を勝ってきており、G1とは牝馬限定の本レースでは負けるわけにはいかなかったが、単勝オッズ1.7倍の人気に応えて7馬身差の圧勝となった。

 スタートするとショウナンラノビアがハナを切り、ブーケフレグランス、ヤマニンメルベイユらが続き、ドバイ遠征から帰国後、国内初戦のウオッカは、これら先行勢を見る5、6番手では進んだ。前半800mを46秒7とゆったりとしたペースの中、3、4コーナーを回り終わると、そこからはウオッカの独壇場となった。

 ウオッカをマークした2番人気カワカミプリンセス、3番人気リトルアマポーラもウオッカに合わせてスパート態勢に入ったものの、ウオッカはこれらを相手にせず、馬なりのままで置き去りにした。直線に入ると、先行勢の間を割り、坂を上りながら抜け出すウオッカは一瞬にして後続を突き放す。

 残り200mの地点で早くもリードは3馬身以上。最後まで脚を緩めないウオッカはさらに後続との差を広げて結局、最後は7馬身の差をつけて1分32秒4のタイムで悠々のゴールを果たしたのだった。牝馬限定戦では負けられないプレッシャーにも打ち勝ち、G1・5勝目を挙げた。

【了】

(文●目白明

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