断トツの結果に驚き!24年“2歳”アーニング・インデックスランク【9位】欧州快速馬を父に…血統の可能性は
今年も次世代の馬たちによる戦いがいよいよ幕を開ける。新種牡馬の産駒や評判馬のデビュー戦が気になるところだが、2歳戦から活躍する種牡馬を知ることも重要だろう。そこで今回は2024年の2歳戦においてアーニングインデックスが高かった種牡馬をランキング形式で紹介し、産駒の傾向や特徴を見ていく。今回は第9位。
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アーニング・インデックス
アーニング・インデックスとは、種牡馬の成績を判定するひとつの目安値である。
「Average Earnings Index」を略して、AEIやEIと記述される。
出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を1.00として、数値が大きくなるほど産駒が多くの賞金を獲得していることを表す。結果は以下の数式で求められる。(今回は2歳戦のみが対象)
(産駒の総獲得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬の総獲得賞金÷総出走頭数)
※今回の記事では、出走頭数が30頭以下の種牡馬は対象外。またドゥラメンテは2024年がラストクロップのため、ランキングから除外しています。
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9位 モズアスコット(1.42)
初年度産駒から中央ではファウストラーゼンやモズナナスターなど、2歳重賞で穴を開けた伏兵を輩出。さらに地方ではベアバッキューンという素質馬を送り込んだ。
モズアスコットの父には、欧州の快速馬Frankelがいる。その影響もあってか、洋芝開催となる北海道開催での好走が多く、荒れて力がいるようになった馬場への適応力も高い。またファウストラーゼンのようにスピードだけではなく、持続力に富んだ産駒もおり、消耗戦になればかなり有利な展開に持っていけそうな予感がある。
だが、その分だけ高速決着になりやすい競馬場ではやや苦戦傾向となっている。東京、中山ではそれぞれ【0-3-3-15】、【1-1-1-13】と好走が少なく、速いタイムが出る新潟でも【0-1-3-8】と不振。このことから、スピードコースでは少し評価を下げた方が良いかもしれない。
ただ、仕上がりは早い馬が多い。2024年の札幌開催では【2-0-2-3】と好調で、複勝率は5割を超えていた。またダートの良・稍重での成績も【5-6-10-37】で、複勝率は4割弱を記録している。もし夏の札幌や良馬場のダートでデビューを迎えたモズアスコット産駒がいたら、馬券的にも妙味の出る血統となる可能性は大いにありそうだ。
【了】
(文●小早川涼風)
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