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打倒“皐月賞組”!別路線からダービーに臨む馬(1)真価が問われる一戦に…2戦2勝で「青葉賞」へ

text by 中西友馬

先日行われた皐月賞では、ミュージアムマイルが断然人気のクロワデュノールを差し切って勝利し、牡馬クラシック最初の1冠を手にした。そして次は、ホースマンの夢といわれる日本ダービー。そこで今回は、皐月賞に出走していない馬の中から、ダービー馬候補を5頭ピックアップ。打倒皐月賞組を目論む馬たちを紹介する。今回は1頭目。

セントポーリア賞を制したエネルジコ
セントポーリア賞を制したエネルジコ

①エネルジコ

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父:ドゥラメンテ
母:エノラ
母父:Noverre
調教師:高柳瑞樹 (美浦)
馬主:シルクレーシング
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 最初に取り上げるのは、今週の青葉賞に出走予定のエネルジコ。ここまで2戦2勝と負けなしで、連勝の内容も出色といえる。

 2歳10月の東京・芝1800mでデビューすると、道中は中団後方寄りを追走していたが、直線で外へと持ち出すと、目の覚めるような末脚で差し切り勝ち。出走馬中ただ1頭上がり33秒台となる33秒3をマークし、レース上がりを1秒0上回る切れ味を披露した。さらに、ラスト1Fでは11秒1を差し切っており、エネルジコ自身は推定10秒5あたりの脚を使っていると思われる。まさに圧巻のレース内容であった。

 休養を挟んで迎えたセントポーリア賞では、痛恨の出遅れによって位置どりは後方となった。また直線入り口では、最内のラチ沿いにつけていたが、前が開かないと見るや、一気に馬群の外まで持ち出す距離ロスも加わった。しかし、前が開くと末脚が爆発しての差し切り勝ち。ロスをものともせずに、デビューからの連勝を飾った。

 その後は、皐月賞トライアルには目もくれずに青葉賞1本に絞って調整され、鞍上もルメール騎手を確保。ルメール騎手は皐月賞でコンビを組んだヴィンセンシオが9着に敗れたこともあり、青葉賞の内容次第では、ダービー本番でもエネルジコに騎乗する可能性が高まっている。

 これまでダービー馬を輩出できていない青葉賞であるが、今年は1週前倒し。ダービー本番までの間隔が1週延び、ダービーに向かう青葉賞組にとっては、有利に働くと考えられている。

 2戦2勝と得意の東京コースでデビューからの3連勝を飾り、父ドゥラメンテとの父仔制覇がかかるダービー本番に駒を進めることができるか。今週末の青葉賞が楽しみである。

【了】

(文●中西友馬

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