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天皇賞・春、驚きの最速記録は? 走破タイムトップテン【8位】史上最短の衝撃…! わずか6戦で春盾獲得

text by 目白明

伝統の長距離王決定戦・天皇賞(春)。3200mという中央競馬で最長の距離を誇るG1では、究極のスタミナ勝負が数多く繰り広げられてきた。そんな天皇賞(春)で、歴代最速タイムを記録したのは、一体どの馬なのか。ランキング形式で、10位からじっくりと振り返っていく。今回は第8位の記録。

※2021年に3分14秒7で走破したワールドプレミアは、阪神競馬場での記録のため、今回のランキングには含めていない。

2019年天皇賞春を制したフィエールマン
2019年天皇賞春を制したフィエールマン

8位:2019年フィエールマン(タイム:3分15秒0 天候:晴 馬場:良)

 第8位は、2019年フィエールマンが記録した3分15秒0だった。

 2019年に勝ったフィエールマンは、前年の菊花賞を最小キャリアの4戦目で勝利すると、この天皇賞(春)でも1番人気に支持され、2番人気で菊花賞では鼻差の大接戦を演じたエタリオウ、3番人気のユーキャンスマイルらを下して、最少キャリアとなる6戦目で、天皇賞(春)を制した。

 レースはハナを主張したヴォージュが先手を取ると、1000mの通過が59秒8という、緩みのないラップを刻んだ。1番人気のフィエールマンは7番手あたり、エタリオウ、ユーキャンスマイルは後方に位置した。2周目の向こう正面でややペースが緩み、徐々に馬群が詰まると、フィエールマンは手応え十分なまま、ポジションを上げていった。

 これに続いたのは、前年の菊花賞で5着に入ったグローリーヴェイズだった。2頭は馬体を並べて先頭に躍り出ると、迎えた最後の直線。外から前を伺うグローリーヴェイズに、内で抵抗を見せるフィエールマン。両馬ともに譲らず、激しい追い比べが繰り広げられる。最後はゴール直前に意地を見せたフィエールマンが、クビ差制して1着でゴール。

 3分15秒0のタイムで、前年の菊花賞に続く2つ目のG1タイトルを獲得。また、キャリア6戦目での天皇賞(春)制覇は、史上最短であった。

【了】

(文●目白明

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