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大阪杯走破タイムランキング【2位】藤田伸二×昆貢のコンビが送り出した最強ステイヤーの圧巻タイムとは?

text by 目白明

1957年に創設された大阪杯。長らく春の古馬GⅠ戦線へのステップレースとして位置づけられていたが、2017年のGⅠ昇格を機に、その注目度はさらに高まった。そんな伝統の古馬中距離重賞を最も速く走破したのはどの馬なのか。ランキング形式でじっくりと振り返っていく。

Hirunod'Amour
第55回産経大阪杯を制した時のヒルノダムール

2位: 2011年 ヒルノダムール(タイム:1分57秒8 天候:晴 馬場:良)

 第2位は、2011年にヒルノダムールが記録した1分57秒8だった。まだG2だった産経大阪杯で生まれたこの走破タイムは、2023年に塗り替えられるまで、12年間も破られなかったレコードである。

 この年のレースにはエイシンフラッシュ、ドリームジャーニーなど、G1馬が4頭出走した。しかし、それらを上回り、重賞未勝利のヒルノダムールが1番人気に支持された。

 レースは、2008年の皐月賞馬キャプテントゥーレが飛び出して先頭に立ち、ヒルノダムールは中団7番手、エイシンフラッシュとドリームジャーニーは後方に控える展開。前半1000mの通過タイムは59秒3と流れる。

 4コーナーからヒルノダムールが前へ進出し、迎えた直線。逃げるキャプテントゥーレを懸命に追い、残り50mでついに交わして先頭に立つ。そこへ外からエイシンフラッシュ、ダークシャドウ、ダノンシャンティが猛追した。

 しかし、ヒルノダムールはハナ差、クビ差、クビ差という僅差で粘り切り、1分57秒8のタイムで重賞初勝利を飾った。勢いそのままに、次走の天皇賞(春)でG1初制覇を果たすこととなる。

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