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キングカメハメハ産駒史上最強馬は?歴代獲得賞金ランキング【3位】まさに名門の血統…威信背負ったダービー馬

text by 目白明

日本競馬史上初めて、NHKマイルCと日本ダービーの変則二冠を達成したキングカメハメハ。圧倒的な強さを誇りながらも、屈腱炎のため通算8戦7勝の成績で引退となった。しかし、彼は種牡馬としても数々の名馬を輩出した。今回は、そんなキングカメハメハ産駒の中から、獲得賞金が最も多かった馬をランキング形式で紹介する。

ReydeOro
2017年東京優駿を制した時のレイデオロ

3位 レイデオロ(9億2,851万円)

 2017年の日本ダービー馬レイデオロは、牝系も優秀な血統を持つ。祖先にはエリザベス2世の所有馬ハイクレアや、ディープインパクトの母系につながるウインドインハーヘアなどから続く名門血統である。また、母ラドラーダはディープインパクトの姪にあたり、デビュー前から大きな期待を集めていた。

 その期待通り、デビューから連勝で迎えたホープフルSでは馬群の中を突き抜けて重賞初制覇。無傷の3連勝で、同世代では頭ひとつ抜けた存在となった。

しかし、クラシックイヤーを迎えると、体調が整わず前哨戦を使えないまま皐月賞へ直行。結果は5着で、初めての敗戦を喫した。

 巻き返しを狙った日本ダービーでは人気を落とすも、スローペースの後方から向正面で早めに進出。直線では馬場の真ん中を力強く伸び、見事1着でゴール。父キングカメハメハとの父仔制覇を果たした。

 秋は神戸新聞杯優勝後、ジャパンカップに出走。キタサンブラックやシュヴァルグラン、サトノクラウンなど古馬の強豪が揃う中、2着に健闘した。日本ダービーを制したこの年は、約4億円を獲得した。

 4歳となったレイデオロは、始動戦の京都記念で3着、続くドバイシーマクラシックでは4着と、春の2戦では勝利を挙げられなかった。しかし、秋のオールカマーで優勝し、臨んだ天皇賞(秋)ではG1馬7頭が集結するハイレベルな一戦に。

 レイデオロは道中6番手からレースを進め、直線で渾身のスパートを見せる。残り100mで先頭へ躍り出ると、そこからも力強いストライドで駆け抜け、先頭でゴール。G1・2勝目を挙げた。この年は有馬記念2着を含む、4億円近くの賞金を獲得した。

 翌年以降は勝利から遠ざかったが、引退するまでにG1を2勝挙げて、9億円を超える賞金を獲得。名門の血統にふさわしい戦績を残した。

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