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クロワデュノール一強にあらず!サンデーレーシング期待の3歳馬(5)「懸念は吹き飛ぶ」素質開花で好敵手筆頭

text by 小早川涼風

現在、8年連続でリーディングオーナーとなっているサンデーレーシング。今年も最優秀2歳牡馬を受賞したクロワデュノールを擁している。彼がホープフルSで下した馬たちが皐月賞の前哨戦を軒並み勝利していることで一強の様相を呈している。そこで今回はサンデーレーシングが所有する2025年3歳世代で、“クロワデュノール以外”の期待馬を紹介する。今回は5頭目。

Kalamatianos
共同通信杯で2着のカラマティアノス(写真右)

⑤カラマティアノス

レイデオロ
ダンサール
母父 ハーツクライ
性別 牡馬
生年月日 2022年2月25日
毛色 鹿毛
調教師 奥村武【美浦】
生産牧場 ノーザンファーム
兄弟(姉妹) ダンサールの2023、ダンサールの2024
戦績 5戦2勝 [2-1-2-0]


 今回紹介したサンデーレーシングの募集馬の中で、最もカタログのコメントに惹かれたのがカラマティアノスだった。その内容は「クラシック戦線に照準を絞った配合なだけに、スケールの大きさの中にあえて欠点を探してしまいがちですが、馬体・動きをみれば、そんな懸念は吹き飛ぶことでしょう」「決してお手頃な募集価格ではありませんが、それに見合うだけの価値ある1頭だと言えます」というもの。

 かなり強気な募集コメントとも取れる同馬の成績は、2025年3月末時点で5戦2勝。この数字だけを見れば、上記のコメントに見合うような活躍ではないと受け取る人もいるかもしれない。

 しかし、この馬がこれまでのレースでスタートからゴールまでロスや不利なく走れたことは一度もない。デビューから4戦目までは、すべて出遅れながらも好走している。

 5戦目の共同通信杯では、スタート直後に両隣の馬に挟まれて後方からの競馬を余儀なくされたうえ、道中はややかかり気味という幼さを見せた。だが、直線では鋭い伸びを見せ、勝ち馬から0.1秒差の2着に入線したのは、相当な実力を秘めているといえるだろう。

 不利やロスなく競馬を進め、100パーセントの実力を見せることができたら、一体どこまで行ける素質を持っているのかという楽しみは尽きない。

 近親にはクラシックで活躍したサトノフラッグやサトノレイナスがいる同馬。クラシックでは同じくサンデーレーシングのクロワデュノールとともに注目したい存在である。

【了】

(文●小早川涼風

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