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高松宮記念走破タイムランキング【9位】これぞワールドクラス!日本馬を一蹴した香港からの刺客

text by 目白明

春のスピード自慢決定戦として注目される高松宮記念。スプリント戦線のトップホースが集うこの一戦で、優勝タイムが速かった馬をランキング形式で紹介する。歴代では数々の名馬が名を連ねるこのレースを、最も速く走破したのはどの馬なのか。ランキング形式で振り返っていく。今回は第9位。

Aerovelocity
第45回高松宮記念を制した時のエアロヴェロシティ

9位: 2015年 エアロヴェロシティ(タイム:1分08秒5 天候:小雨 馬場:稍)

 第9位は、2015年エアロヴェロシティが稍重で記録した1分08秒5だった。

 この年の高松宮記念は、前年の香港スプリントを制した香港馬エアロヴェロシティが、初の海外遠征で、世界レベルの走りを披露。日本のスピード自慢たちとの激戦を制した一戦となった。

 小雨が降り、稍重の馬場状態となったレース。1番人気ストレイトガールの単勝オッズが5.1倍と、稀に見る大混戦の様相を呈していた。4番人気だったエアロヴェロシティは、スタート直後に好ダッシュを決め、先頭を切ったアンバルブライベンの内2番手をキープした。水しぶきが上がる中、前半600mの通過は34秒0で進み、4コーナーを回り切ったエアロヴェロシティは、スパートを開始する。

 直線に入り、比較的状態の良い馬場中央を走行したエアロヴェロシティは、先に抜け出したハクサンムーンを、ミッキーアイルと並走して追う。三つ巴の争いはゴール前まで続いた。内のハクサンムーン、外のミッキーアイルに挟まれながらも怯むことなく脚を伸ばし、最後は粘るハクサンムーンを半馬身差で交わして先頭でゴール。

 初の海外遠征をものともせず、香港の快速王が1分08秒5のタイムで、外国馬として初めて高松宮記念を勝利した。

※2018年のファインニードルと同タイムだが、稍重馬場のためこちらを上位に評価。

【了】

(文●目白明

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