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【チャンピオンズC 考察】激走馬を探せ! 相関性のある重賞レースをポイント制でランキング化

text by 中西友馬

今週は秋のダート王者決定戦・チャンピオンズカップが開催される。そこでチャンピオンズC過去10年の1~3着馬が勝利した重賞から相関性の高いレースを考察した。各重賞の勝利馬にポイントを付与し、その合計ポイントをランキング化してチャンピオンズCで好走する馬の傾向を解説する。

Peisha Es

相関性のある重賞レースから浮かび上がった人気薄の一頭

 先週のジャパンカップは、単勝1番人気のドウデュースが勝利。天皇賞(秋)に続く連勝を飾り、いわゆる秋古馬3冠達成に王手をかけた。戦前の予想通りスローな流れとなった中、後方2番手から馬群の外々をまくり気味に動いての勝利。着差はクビ差だったが、鞍上の武豊騎手もスムーズに回ってきさえすれば必ず勝てるという、自信に満ち溢れた騎乗であった。このコーナーで、穴馬として推奨したブローザホーンは12着。予想通りスローな流れとなったが、レース上がりが33秒4となるとさすがにこの馬には厳しかった。

 ということで、今週はダート王者を決めるチャンピオンズカップが行われる。前身のJCダートからチャンピオンズカップに生まれ変わって今年で11年目となるが、今回の考察のテーマは、「チャンピオンズCと相関性のある重賞レースを考える」に設定した。

 過去10回行われてきたチャンピオンズC。その1〜3着馬、延べ30頭のチャンピオンズCまでの戦績を調べ、その馬が勝利していた重賞をピックアップ。1着馬が勝利していた場合は3pt、2着馬が勝利していた場合は2pt、3着馬が勝利していた場合は1ptをその重賞レースに付与。その合計ptで、チャンピオンズCの好走馬と相関性のある重賞を考えてみた。
※具体例(2023年の場合):勝ち馬レモンポップが勝利していた重賞(根岸S、フェブラリーS、マイルCS南部杯)には3pt付与。

 2着馬ウィルソンテソーロが勝利していた重賞(かきつばた記念、マーキュリーC、白山大賞典)には2pt付与。3着馬ドゥラエレーデが勝利していた重賞(ホープフルS)には1pt付与。それを10年分、30頭に関して調べた結果がこちらである。

【1位 14pt】
フェブラリーS(G1)
かしわ記念(Jpn1)
【3位 12pt】
JBCクラシック(Jpn1)
ユニコーンS(G3)
【5位 11pt】
帝王賞(Jpn1)
アンタレスS(G3)
【7位 9pt】
日本テレビ盃(Jpn2)
【8位 8pt】
川崎記念(Jpn1)
JDD(Jpn1)
マイルCS南部杯(Jpn1)
【11位 7pt】
東京大賞典(G1)
平安S(G3)
【13位 6pt】
チャンピオンズカップ(G1)
ダイオライト記念(Jpn2)
名古屋大賞典(Jpn3)
【16位 5pt】
名古屋GP(Jpn2)
シリウスS(G3)
【18位 4pt】
東海S(G2)
兵庫CS(Jpn2)
【20位 3pt】
JBCレディスクラシック(Jpn1)
全日本2歳優駿(Jpn1)
ブリーダーズGC(Jpn2)
レディスプレリュード(Jpn2)
根岸S(G3)
みやこS(G3)
レパードS(G3)
佐賀記念(Jpn3)
TCK女王盃(Jpn3)
マリーンC(Jpn3)
【30位 2pt】
UAEダービー(G2)
エルムS(G3)
武蔵野S(G3)
かきつばた記念(Jpn3)
マーキュリーC (Jpn3)
白山大賞典(Jpn3)
【36位 1pt】
ホープフルS(G1)

 1位タイの14ptを獲得したのが、フェブラリーSとかしわ記念。ともにG1級のレースで、距離は1600m。1800mで行われるチャンピオンズカップであるが、どちらかと言えば中距離タイプよりもマイラー寄りの馬のほうが好走傾向にあるという結果が出た。

 中距離のG1級レースであるJBCクラシックと帝王賞がそれぞれ12ptと11ptで続き、それに匹敵する数字を叩き出したのが、ユニコーンSとアンタレスSというG3勢。特にユニコーンSは3歳限定のため、1頭の馬が複数勝利することのできないハンデを抱えながらのこの順位。チャンピオンズカップと非常に相関性の高いレースであることが分かる。

 そしてこのptをもとに、今年の出走馬がどれだけチャンピオンズカップと相関性の高いレースを勝利しているのかをランク付けしてみた。既に回避が発表されている馬や除外対象の馬も含めて、登録馬20頭についてランク付けしたものがこちらになる。

【1位 39pt】
メイショウハリオ※回避
レモンポップ
【3位 19pt】
ペイシャエス
【4位 18pt】
ウィルソンテソーロ
【5位 16pt】
ハギノアレグリアス
【6位 14pt】
ペプチドナイル
【7位 13pt】
グロリアムンディ
【8位 12pt】
ラムジェット※回避
【9位 11pt】
ミトノオー
【10位 9pt】
セラフィックコール
【11位 8pt】
ミックファイア
【12位 4pt】
クラウンプライド
【13位 3pt】
アーテルアストレア
サンライズジパング
【15位 1pt】
ドゥラエレーデ
【16位 0pt】
ガイアフォース
スレイマン
テーオードレフォン
ブレイクフォース※除外対象
ヤマニンウルス※除外対象

 39ptで並んでいたメイショウハリオが回避したことにより、単独1位となったのがレモンポップ。昨年のこのレースを勝利したことにより、自身が勝利していた重賞に3ptを付与することができたのはやはり大きく、連覇達成で有終の美を飾る可能性は高いという結論となった。

 そして今回狙ってみたいのが、次点となったペイシャエス。この馬はG1級勝利こそないものの、高ptレースのユニコーンSを含む重賞3勝。ほかのG1級レース勝ち馬を抑えて、上位にランクインした。今回の数値と想定人気に一番の乖離を感じたのがこの馬で、今回のこのコーナーの推奨馬とする。

【了】

(文●中西友馬)

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