東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが人気馬2頭のうち、真に「買うべき馬」はどちらかを見極める「東大流・GⅠ二者択一」。
今回はホープフルS（GⅠ・中山芝2000m）が対象。アイビーSの勝ち馬アンドゥーリルと札幌2歳S勝ち馬ショウナンガルフの対決に焦点を絞って、「能力評価」と「レース条件評価」の両面から徹底検討する。[2/3ページ]

【レース条件評価】

　ダノンデサイルは日本ダービー、ドバイシーマCを見るに左回りの広いコースがベストだろう。ただ、中山でも【2-0-1-0】となんだかんだ結果は出している。能力でカバー可能な範囲と考えていい。

　焦点は間隔が詰まることによるメンタルへの影響。パドックや返し馬で過度にテンションが上がっていないかはチェックしたい。

　レガレイラは中山でGⅠ・2勝を含む4戦3勝。道悪はダメだが、良馬場ならハイペースや消耗戦（≒自身の上がりは34秒台で届くような競馬）が合う。そういう意味で中山の好成績は納得だし、ミステリーウェイやメイショウタバルといった逃げ馬の存在も追い風となる。

　よって、この条件への適性としてはレガレイラに軍配が上がる。……のだが、その適性に合った舞台で、昨年当レースの内容はダノンデサイルの方がよかった。となると結局、総合的にはダノンデサイルやや優勢という結論になる。