
過去に多くのクラシックホースを輩出してきたホープフルステークス。いよいよ今週末に行われるこの一戦を前に、各馬の能力を「実績」「適性」「騎手」の3つの観点から分析する。各項目を【1〜10】のスコアで評価し、有力馬の一覧表で強みと不安要素を整理して紹介していく。[3/3ページ]
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各馬の評価②
ショウナンガルフ
前走:6
血統:9
騎手:5
後方から大外を回って追い上げると、逃げ粘る2着馬をゴール前で差し切った。見た目にはかなり派手な勝ち方だったが、過去10年で2番目に遅い勝ち時計。緩い流れだったわりにラストのラップも12秒5まで落ちており、過信は禁物。
血統面は、父ハービンジャー、母ミカリーニョという血統。母自身は芝1600mで2勝を挙げており、叔母にはミスエルテ、ミアネーロ、ショウナンザナドゥと3頭の重賞勝ち馬がいる良血馬。
騎手に関しては、前走の札幌2歳ステークスに引き続き、3度目の騎乗となる池添騎手の手綱。今年はここまで37勝を挙げて全国リーディング28位につけており、5点評価となっている。
バドリナート
前走:8
血統:6
騎手:9
好位のインコースを上手く立ち回り、末脚もしっかり。離れた外を追い込んできた2着馬の追撃も抑え切った。新潟の負け方を見ても、多少上がりのかかる馬場のほうが力を発揮するようで、稍重の馬場もプラスに働いた印象。
血統面は、父コントレイル、母モヒニという血統。愛国産馬の母モヒニは現役時代未勝利も、祖母のデネボラは仏G1馬である。
騎手に関しては、前走の萩ステークスに引き続き、3度目の騎乗となる坂井瑠星騎手の手綱。今年はここまで110勝を挙げて全国リーディング5位につけており、9点評価となっている。
ラヴェニュー
前走:10
血統:10
騎手:10
人気を分け合ったミラージュノワールを終始見る形で直線に向かい、競り落としてからは独走状態。勝ち時計も新馬戦としては出色の時計で、ラストも加速ラップでまとめるという非の打ち所がない初陣。
血統面は、父ロードカナロア、母コンテスティッドという血統。母は米ダートG1・2勝の名牝で、半兄には金鯱賞など重賞2勝のギベオンがいる良血馬。
騎手に関しては、前走の新馬戦に引き続き、2度目の騎乗となる戸崎騎手の手綱。今年はここまで131勝を挙げて全国リーディング2位につけており、10点評価となっている。
【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。
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