【東大流・GⅠ二者択一|朝日杯FS】アドマイヤクワッズvsリアライズシリウス 買うべき馬はどっち?

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが人気馬2頭のうち、真に「買うべき馬」はどちらかを見極める「東大流・GⅠ二者択一」。
今回は朝日杯FS(GⅠ・阪神芝1600m)が対象。デイリー杯2歳Sをレコード勝ちしたアドマイヤクワッズと新潟2歳Sを圧勝したリアライズシリウスの対決に焦点を絞って、「能力評価」と「レース条件評価」の両面から徹底検討する。[1/3ページ]
◆真に「買うべき馬」はどっち?
【能力評価】
今回は朝日杯FS(GⅠ・阪神芝1600m)が対象。デイリー杯2歳Sをレコード勝ちしたアドマイヤクワッズと新潟2歳Sを圧勝したリアライズシリウスの対決に焦点を絞って、「能力評価」と「レース条件評価」の両面から徹底検討する。
【能力評価】
アドマイヤクワッズは新馬戦から秀逸な内容。前後半4F47.9-46.2のスローペース、ラスト11.5-11.3-11.2の加速ラップで前も止まっていないところを4角9番手から差し切った。先行した2、3着馬と能力差がなければできない芸当だった。
デイリー杯2歳Sは2歳レコードの1:33.1で勝利。2着カヴァレリッツォとはアタマ差だが、その後ろは5馬身離れていた。ラスト2Fが11.2-11.2。
同コースの2歳戦で「後半2F22.4秒以下」はアドマイヤマーズのデイリー杯2歳S、アドマイヤズームの朝日杯FSとこれの3戦のみ。奇しくもアドマイヤ×友道厩舎の先輩GⅠ馬2頭に続いた。GⅠ級の能力を持っているのは確かだ。
対するリアライズシリウスはデビューから2戦それぞれ7馬身差、4馬身差の圧勝。こちらも能力は非常に高い。
新馬戦は馬場が渋っていたのもあって時計が目立たないが、新潟2歳Sではタイセイボーグ(阪神JF3着)、フェスティバルヒル(ファンタジーS勝ち)、サンアントワーヌ(1勝クラス勝ち)、タイセイフレッサ(エーデルワイス賞3着)、サノノグレーター(葉牡丹賞をレコード勝ち)といった面々をまるで寄せ付けなかった。
勝ち時計1:33.4は新潟芝1600mの2歳レコードに0.1秒差と迫る好タイム。後半5F57.7秒はセリフォスの新潟2歳Sとリバティアイランド新馬(どちらも同57.6秒)に次ぐ3位タイだ。
両者とも前走内容は文句なしのGⅠレベル。そしてお互いまだ底を見せていない。間接的にも能力比較に使える材料が乏しく、ここでは一旦ドローと判定する。



