【東大流・GⅠ二者択一|阪神JF】アランカールvsマーゴットラヴミー 買うべき馬はどっち?

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが人気馬2頭のうち、真に「買うべき馬」はどちらかを見極める「東大流・GⅠ二者択一」。
今回は阪神JF(GⅠ・阪神芝1600m)が対象。野路菊Sを圧勝したアランカールと白菊賞を勝った2戦2勝馬マーゴットラヴミーの対決に焦点を絞って、「能力評価」と「レース条件評価」の両面から徹底検討する。[1/3ページ]
◆真に「買うべき馬」はどっち?
【能力評価】
アランカールは福島での新馬戦、今回と同コースの野路菊Sを連勝。それぞれ4馬身、3馬身半の着差をつける完勝だった。まだ全く底を見せていない。
ただし新馬戦は勝ち時計1:52.0で自身の上がり3F36.4秒。同日の2歳未勝利(ルージュカルデア1:51.1、上がり36.2秒)や3歳未勝利(ペプロス1:50.6、上がり35.8秒)と比較しても、特筆するような内容ではなかった。当時負かした6頭からはここまで勝ち上がりが出ていない。
前走の野路菊Sは勝ち時計1:33.5、自身の上がり33.3秒で、額面通りに受け取れば重賞~世代GⅠ級のパフォーマンスと言える数値。
ただ、この日の阪神芝はかなり高速で、直前の古馬1勝クラスも同じ1:33.5だった。芝2000mの牝限2勝クラス・夕月特別も1:57.6。過度の評価はできない。
マーゴットラヴミーも2戦2勝。こちらは新馬戦からインパクト絶大で、勝ち時計1:20.2は2歳レコード、同日の古馬2勝クラスより速い。ラストも11.1-11.2という高いレベルでまとめた。京都芝1400m内回りの2歳戦で「後半5F57.1秒」はモーリスの新馬戦と並ぶ史上最速タイだ。
2戦目の白菊賞も1:33.6の好タイムで3馬身差の逃げ切り勝ち。京都マイルの2歳戦で「勝ち時計1:33.6以下」かつ「後半5F58.3秒以下」のレースはミッキーアイル未勝利とこれしかない。この2戦の数字から、GⅠでも堂々と主役を張れる。
前提として、両者ともまだレースで見せていない伸びしろを秘めてはいるだろうが、現在までに発揮してきたパフォーマンスで判断するならマーゴットラヴミーの方が上。能力評価はマーゴットラヴミー優勢とする。



