重賞レースのデータ分析では過去10年が一般的だが、競馬のサイクルは短く、10年前の結果は現在と大きく異なることも多い。近年はローテーションも変化し、GⅠ戦線のトレンドが進化している。今回はダート王決定戦・チャンピオンズカップの傾向を、GⅠトレンドハンターである勝木淳氏が考察する。[2/2ページ]
チャンピオンズCでおさえたい2つのポイント

①上がり最速
21、22年のように1000m通過61秒以上で流れ、向正面でひと息入れて進む展開になるなら、最後はダートであっても決め脚勝負。この2年の勝ち馬はどちらも上がり最速だった。
ついでに2、3着は上がり2位が0-2-1-1で、残り1頭は4コーナー3番手から粘ったアナザートゥルースだった。直前のレースで上がり最速ないし2位の決め手を使えた馬は注目。
登録馬ではシックスペンス、テンカジョウ、ナルカミ、ハピ、ポッドロゴ、メイショウハリオ、ラムジェット、ルクソールカフェが該当する。
②距離短縮
中盤までそこまで速くならなければ、道中で脚を溜めやすい。追走が楽になる分、距離短縮組に分がある。1800mより長い距離から転戦する馬は、脚を溜め、スタミナをいかしやすくなる。
21、22年の距離短縮は2-2-0-12で、同距離0-0-2-7で、反対に距離延長は0-0-0-7。前半でスピードを問われないということは、折り合い力が必要になる。距離延長はリズムを崩す可能性もある。
上がり最速ないし2位、かつ前走1800m以上となると、テンカジョウ、ナルカミ、ハピ、メイショウハリオ、ラムジェットの5頭。今年はこのなかに好走候補がいるのではないか。
【了】
(文●勝木淳)
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