【鳴尾記念 前走レビュー】「結果は2着だったが…」グランヴィノスやオールナットの前走内容は?
text by 中西友馬
今週末の12月6日(土)に開催される鳴尾記念。今年で78回目を迎える伝統ある一戦だ。今回は出走予定の有力馬の「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを丁寧に検証していく。前走で優れたパフォーマンスを披露し、今回へとつながる勢いを見せたのは、一体どの馬だろうか。[1/3ページ]
有力馬の前走評価①

■ウエストナウ
開催日:2025年11月15日
レース:京都・アンドロメダステークス(芝2000m)
着順:1着
評価:7
大外枠から中団外めにつけると、直線は先に抜け出したシェイクユアハートを目標に鋭く伸び、ゴール前できっちり交わした。
オープンに上がってから3戦は大敗が続いていたが、一変した走りを披露。元々デビュー2戦目で京都新聞杯2着があるように、高い素質を見せていた馬。
ただ、2着馬が最高の目標となった上に、外めをスムーズに回れたことも大きな勝因。さらには2着馬との比較で、斤量面も1キロ軽かった。ずっとブリンカーをつけている点からも、揉まれる展開になるとどうか。
■オールナット
開催日:2025年9月13日
レース:阪神・チャレンジカップ(芝2000m)
着順:1着
評価:9
道中は中団のインコースを追走し、4角では一旦外へと持ち出そうとしたが、巧みな進路取りで減速することなく、直線は再び内へ。
ほとんどロスのない競馬で、馬の強さはもちろんのこと、モレイラ騎手の手綱捌きも目立ったレース。
これまでより後ろのポジションからの競馬で、この馬の新味を引き出したのも素晴らしかった。脚質に幅が出たことは大きな収穫で、距離短縮の今回も少し後ろからになることが考えられるが、同じような脚が使える可能性は高そう。



