来年のクラシック戦線を占う重要な一戦・東京スポーツ杯2歳ステークス。来週月曜日に行われるこのレースを前に、各馬の能力を「実績」「適性」「騎手」の3つの観点から分析する。各項目を【1〜10】のスコアで評価し、有力馬の一覧表で強みと不安要素を整理して紹介していく。[3/3ページ]
各馬の評価

■ダノンヒストリー
前走:9
血統:9
騎手:9
内枠だったこともあって抑え込まずにハナを切り、淀みのない流れを作って2馬身半差の逃げ切り勝ち。3.4.5.7着馬が勝ち上がっており、価値はかなりのもの。
血統面は、父がエピファネイア、母は米2歳G1・2着のコーステッドという血統。半兄に共同通信杯勝ち馬のダノンベルーガ、半姉に秋華賞2着のボンドガールがおり、早い時期からの活躍が望める。
騎手に関しては、前走の新馬戦に引き続き、2度目の騎乗となるレーン騎手の手綱。これまでJRA・G1を6勝している実績から、9点評価となっている。
■パントルナイーフ
前走:9
血統:8
騎手:10
中団からの競馬で、外からも常にかぶされていたが、直線で前が開くと先行勢をまとめて飲み込んだ。加速ラップを楽々差し切る好内容で、2着馬もすぐに勝ち上がった。
血統面は、父がキズナ、母は芝1200m〜1800mで4勝を挙げたアールブリュットという血統。全兄にダービー卿CT勝ち馬のパラレルヴィジョン、叔父に中日新聞杯勝ち馬のメートルダールがおり、キャロットファームゆかりの良血というイメージ。
騎手に関しては、前走の未勝利戦に引き続き、3度目の騎乗となるルメール騎手の手綱。今年はここまで119勝を挙げて全国リーディング2位につけており、10点評価となっている。
■ライヒスアドラー
前走:10
血統:6
騎手:8
前半1000m通過65秒9という超スローペースだったため全体時計は平凡も、自身が先頭に立って刻んだラスト2Fは10秒8-10秒9。残り100m辺りからは流していたことを考えると、ケタ違いの内容。
血統面は、父がシスキン、母は川崎のローレル賞を制しているクライリングという血統。兄弟や近親に目立った活躍馬はいないが、あれだけの切れ味を見て言うのもなんだが、ダートでの活躍も期待できそうな血統ではある。
騎手に関しては、前走の新馬戦に引き続き、2度目の騎乗となる佐々木騎手の手綱。今年はここまで76勝を挙げて全国リーディング9位につけており、8点評価となっている。
【了】
(文●中西友馬)



