全国の大学競馬サークルがGⅠレースで予想力を競う「学生馬券王決定戦」!
第4戦の舞台は、秋の女王決定戦・エリザベス女王杯。今年は、グランプリホース・レガレイラをはじめ、勢いある3歳馬4頭など、女王決定戦にふさわしいメンバーが揃った。果たして、各サークルは、どの馬に重い印を打ち、どのような買い目にしたのか。戦いはいよいよ中盤へ、ここからの展開はますます目が離せない。[3/8ページ]
現在第2位:東北大学競馬サークルDreams
■エリザベス女王杯の予想

◎11.フェアエールング
◯7.レガレイラ
▲9.ボンドガール
△2.ステレンボッシュ
△3.シンリョクカ
△16.リンクスティップ
今回の予想の軸は「コース適性」である。多くのレースが1600~2000mに設定されている牝馬路線において京都2200mは異質なほどスタミナを問われる。
このレースに出てくる牝馬は2000m以下で賞金を積んできた馬が多く、この舞台がベストではない馬も多い。よって京都2200mで力を十分に出せそうな馬に絞ればおのずと買う馬は限られてくる。
◎フェアエールング
走っても走っても何故か人気が集まらない馬だが、6走前のSTV賞からの安定感は目を見張るものがある。前走オールカマーでは久しぶりに馬券外となってしまったが、残り1200m地点から仕掛けるとラスト200mまで1ハロン11.5前後を5ハロン刻み続ける超ロンスパで最後も4着まで粘った。この走りはむしろ高く評価すべきである。
直近では直線短いコースしか使われていないが、差しで若干足を余した福島記念、福島牝馬Sのパフォーマンスから直線で長く足を使う京都2200mでむしろ成績を上げそうにも思える。血統面でもゴールドシップ産駒はダラっと長く足を使う京都2200mを得意にしており、回収率は100%を超えることからもコース適性を見込む。
近年の京都エリザベス女王杯では前目で長い脚を使う馬が穴をあける傾向にあり、その傾向とも合致しそう。
京都での実績に乏しい丹内騎手が不安視されているが、丹内騎手の京都2200m成績は(0-1-0-0)。あまり気にしなくてもよいだろうし、騎手で人気を落とすならむしろ美味しいかもしれない。
〇レガレイラ
純粋にこのメンバーでは地力が違う。有馬記念や57kgを背負ったオールカマーのパフォーマンスができる馬は今回他にいない。
調教面では動きが良いことに加えて、木村哲也厩舎流の3頭併せ調教にも好感が持てる。基本的に木村厩舎の勝負調教はこのスタイルであり、去年の当レースではこれを行わずに飛んでしまったので、去年からの上積みも見込める。
更にコース適性の観点でも、中山に好成績が集まっている馬ではあるが、長くいい脚を使うこの馬にとって直線長い京都外回りがプラスにはなれどマイナスになることはないはずだ。
一方で唯一の不安点を挙げるとすれば人気面である。2015年以降美浦所属の日本人騎手が関西G1で1番人気を背負った時の成績は(0-0-2-8)とかなり悪い。京都外回りの鬼・ルメール騎手でも去年飛んでしまったのに、戸崎騎手に乗り替わって人気を集めていることはマイナス。
実力・調子・適性と申し分ない馬ではあるものの、(半分オカルトではあるが)この理由より本命から一歩下げた印にした。
▲9.ボンドガール
我々は普段からオッズを重視した予想をしている。その経験則として、常に人気を集めていた馬が人気を落としたタイミングで激走することがよくある。そこによくあてはまるのが今回のボンドガールだ。
元々秋華賞でも2着に来ているように、牝馬限定であればG1でも通用する力を持っていることは明らか。最大の不安点は距離にあるだろうが、この馬はダイワメジャー産駒としてはかなり馬体重が軽く、2000mでも馬券を外したことはないことからマイラーではなく中距離馬なのではないかとかねてより考えている。
折り合い面も不安が残るが、馬乗りの天才・津村騎手に乗り替わってまさしくテンハッピーローズの様にその面が改善することに期待したい。
△2.ステレンボッシュ
人気が落ちたタイミングという面では(人気が落ちれば)こちらの馬も狙いたい。前走札幌記念の惨敗は不可解だが、荒れた馬場が苦手なのかもしれない。VMは外差し展開で1枠だったり、そもそもこの馬には忙しい流れだったこともあるだろう。
また、直線短いコースをあまり得意にしてないこの馬には大阪杯もあまりいい舞台じゃない、と今年の敗戦にはいずれも言い訳はつく。
元々中距離の大箱コースを得意にしているこの馬にとって、エリザベス女王杯はかなり良い舞台であるはずだ。今秋絶好調のルメール騎手に乗り替わり、舞台は整った。
本来の力さえ出し切れば十分にチャンスはある。
△3.シンリョクカ
今年から別定戦となりハイレベルなメンバーが集まった新潟記念で、差し展開の中先行して4着に残したこの馬を軽視するわけにはいかない。
本質的には京都2200mより新潟2000mの方が合っているだろうが、去年のエリザベス女王杯も外有利な流れの中4着と後一歩の成績。今回内枠を貰ったことで、前や内が残るようになれば去年よりも上のパフォーマンスを出せるだろう。
△16.リンクスティップ
外国人騎手が圧倒的に好成績を残している当レースにおいて京都を得意とするC.デムーロ騎手に乗り替わる以上軽視はできない一頭。
3歳馬のエリザベス女王杯成績は秋華賞で好走した馬の成績が反動からか悪く、反対に秋華賞をパスしたり秋華賞で不完全燃焼に終わった馬の成績が良い。紫苑Sで権利を逃したことがむしろこの馬にとっては追い風となるだろう。
オークスの走りは2400が若干長い印象を抱かせるものだったが、大飛びのフォームや桜花賞で見せたマイルでの追走力のなさは大箱中距離馬という適性を感じさせる。少なくとも前走の中山2000mよりは京都2200mの方が合う馬だ。元々牝馬限定G1でも十分通用する地力はあるだけに軽視はしづらい。
券種:3連複
方式:一頭軸流し
買い目:11-2.3.7.9.16
■選択レース:東京11R オーロカップの予想
◎シュタールヴィント
元々1600以上を使われ続けていた馬だが、距離短縮してからは毎回安定した脚を見せている。久しぶりの東京だが、鞍上や血統面からここがベストの舞台と考える。
まず鞍上面では小崎騎手の東京1400m勝率30%、複勝率50%と非常に高いことが買い要素だ。血統面では東京を特にしていたヒートオンビートの半弟であり、長くいい脚を使うこの馬自身も東京のコース形態に合致。
またロードカナロア産駒も東京1400mの単勝回収率は100%を超える。前走同斤で先着したレッドモンレーヴより2.5kgも軽いことも良い。調教タイムが落ちていることだけが気がかり。
(文●東北大学競馬サークルDreams)



