今週末11月9日(日)に行われるアルゼンチン共和国杯。ジャパンカップや有馬記念を見据える有力馬たちが集う注目の一戦である。今回は「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを徹底検証する。果たして、前走で最も優れたパフォーマンスを披露したのはどの馬だろうか。[2/3ページ]
有力馬の前走評価②

■ディマイザキッド
開催日:2025年10月5日
レース:東京・毎日王冠(芝1800m)
着順:4着
評価:8
後方追走から外を回して追い込んできて、並み居る強豪を抑えて、上がり最速での4着。
毎日王冠だけあって実績のあるメンバーが揃っており、上位3頭には少し離されたとはいえ、エルトンバローズやチェルヴィニアを交わしているのだから一定の評価は必要だろう。
ただ逆にあの脚を見てしまったからこそ、やはりベストは中距離なのかなという印象も受ける。東京コースへの適性は間違いないと思うが、2500mでも同じ脚が使えるかは微妙である。
■ホーエリート
開催日:2025年9月21日
レース:中山・オールカマー(芝2200m)
着順:5着
評価:10
道中動く馬のいる出入りの激しい競馬で、好スタートを決めて好位に収まったことが逆にアダとなってしまった印象。
勝負どころでポジションを下げながらも最後盛り返していたところを見ると、やはり脚を余した感は否めず、もったいないレースとなってしまった。
あのレースぶりなら距離が延びるのも広いコースに替わるのも歓迎で、実際に春の目黒記念では2着に好走。少なくとも前走は、額面通りの5着という評価にはならない。
■ローシャムパーク
開催日:2025年6月15日
レース:阪神・宝塚記念(芝2200m)
着順:15着
評価:6
中団追走から直線では伸び切れずにズルズル後退しての15着。もちろんG1の宝塚記念であったことは考慮しても、あまりに見せ場のないレース内容であった。
2着した昨年の大阪杯のように道中動くことができなかったのは仕方ないにしても、少なくとも昨年の有馬記念では直線で「オッ」と思わせる場面はあった。
もちろん今回はG2戦で実績馬は少なくなるが、もちろんハンデも背負わされることとなる。昔と比べて前進気勢が失われてきている点が、距離延長で補えれば。



