HOME » 予想情報 » 【天皇賞(秋) 有力馬診断】◎・△候補を徹底分析!3歳有力馬・マスカレードボールの評価は? » ページ 2

11月2日、東京競馬場にて行われるG1・天皇賞(秋)に向けて、競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、レースの行方を占う。[2/3ページ]

△候補馬

2025年新潟記念を制した時のシランケド
2025年新潟記念を制した時のシランケド

アーバンシック

 ハイレベル世代の菊花賞馬。去年の春クラシックシーズンまでは折り合い面で課題があり、道中で口を割る等の所作が散見された。

 一転したのは、秋のセントライト記念から。身動きを取れない1枠だったのもあるが、道中の折り合いで春クラシックから進展を見せて、コスモキュランダ以下を圧倒。

 続く菊花賞でも、長距離の外枠で、折り合い難の馬にとっては悪条件だったが、春クラシックシーズンとは別馬のように折り合った。

 折り合いに進展を見せた結果、京成杯でダノンデサイルと互角に渡り合ったように、元々持っていた高い素質が開花した菊花賞では、へデントール以下を圧倒。

 なお、この年の菊花賞は例年以上にレベルが高く、翌年の天皇賞春は菊花賞組のへデントール、ビザンチンドリーム、ショウナンラプンタらが上位を独占しており、菊花賞での快勝は非常に価値が高い。

 一方で、菊花賞の後は展開不利やトラックバイアスに泣いたレースが続いており、度外視可能と言いたいところではあるが、菊花賞馬としては少々物足りないことを考慮して、その分割引が妥当。

シランケド

 新潟記念では、菊花賞馬エネルジコを差し切った。他ポストで言及した通り、エネルジコが惰性で押し切りに掛かるシーンを外から上がり最速で強襲の強い内容。

 ゴールまで一完歩毎に他馬との差を見せるレース内容であり、自身の最大出力をさらに更新したと言って良い。
レベルが高かった青葉賞組の中でも、内容的に圧勝でピカイチの素質を持つエネルジコを、展開不利で沈めたのは非常に価値のある結果である。

 一方、エネルジコは2馬身差もの着差で菊花賞馬になったが、ダービーや神戸新聞杯、皐月賞の結果と内容から、瞬発力勝負に適性があるエリキングにとって菊花賞は適性外だった可能性が高い。

 さらには、そもそも菊花賞にはクロワデュノール、マスカレードボール、ミュージアムマイルが出ていない低レベルな一戦だったことを考えると、エネルジコを相手に圧倒したからと言って、現役トップクラスまで最大出力を上げたというのは些か言い過ぎ。

 したがって、ヴィクトリアマイル、新潟記念等で最大出力をどんどん上げているのは認めつつも、年度代表馬決定戦の第1ラウンドである天皇賞秋では、あくまで胸を借りる立場という評価が妥当。

メイショウタバル

 宝塚記念のG1制覇は、2着ベラジオオペラに以下に3馬身差をつける圧勝であり、素晴らしい走りであった。
一方で、この日の阪神は雨上がりの特殊な馬場状態であり、さらには能力水準の高い馬がまったく能力を発揮できずに終わった面々も少なくない。

 したがって、宝塚記念では重馬場適性が求められる馬場状態であった上に、メイショウタバルが走っていた内ラチ沿いの状態がかなり良かったと考えるのが妥当である。

 まとめると、メイショウタバルの宝塚記念制覇は確かに立派ではあるものの、内ラチ沿いが極端に良いトラックバイアスだったことに加えて、単騎逃げにも恵まれた要因だったことを考えると、現役最強クラスとまで言うのは言い過ぎ。全体バランスを考慮して、メイショウタバルは抑えまでの評価に留めたい。

△候補ほか(ジャスティンパレス、セイウンハーデス、ホウオウビスケッツ、ブレイディヴェーグ)

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