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重賞レースのデータ分析では過去10年が一般的だが、競馬のサイクルは短く、10年前の結果は現在と大きく異なることも多い。近年はローテーションも変化し、GⅠ戦線のトレンドが進化している。今回は、秋の中距離王者決定戦・天皇賞(秋)の傾向を、GⅠトレンドハンターである勝木淳氏が考察する。[2/2ページ]

2023年天皇賞(春)を制したジャスティンパレス
2023年天皇賞(春)を制したジャスティンパレス

天皇賞・秋のトレンドから予想

開催年 序盤600m 前後半1000m ラスト600m 決着時計 1着馬(通過順)
2020年
(良)12頭
36.5 60.5-57.3 33.6 1.57.8
落差 -3.2
アーモンドアイ
(3-3-4)
2021年
(良)16頭
36.2 60.5-57.4 33.6 1.57.9
落差 -3.1
エフフォーリア
(6-6-6)
2022年
(良)15頭
34.7 57.4-60.1 36.7 1.57.5
落差 +2.7
イクイノックス
(10-10-9)
2023年
(良)11頭
34.9 57.7-57.5 34.7 1.55.2
落差 -0.2
イクイノックス
(3-3-3)
2024年
(良)15頭
35.9 59.9-57.4 33.7 1.57.3
落差 -2.5
ドウデュース
(14-14-13)

 パンサラッサが大逃げを打った22年やイクイノックスがとてつもないレコードを記録した23年は変則として、基本は後半が速いスロー寄りの流れ。

 ただし、単純な上がり勝負ではなく、後半4ないし5ハロンに11秒台が並ぶ持続力+瞬発力勝負がトレンド。

 そして、今年はメイショウタバルが出走し、もう少し前半は速くなる公算が高い。

 宝塚記念では引きつけ気味の逃げから早めのペースアップで押し切っており、パンサラッサほど派手なラップにならないにせよ、遅い流れにはならない。

 メイショウタバルが逃げるレースで好走した馬が狙い。流れをつくる馬と好走馬は適性が寄ってくるので、相関関係にある。

 マスカレードボールはダービーもスローであり、経験値の差が出る可能性は残る。

 メイショウタバルが出走したレースでの好走歴なら、ジャスティンパレスだ。早めにラップを上げ、粘り込みを狙うスタミナ勝負への対応という観点から、アーバンシックも浮上する。

 菊花賞馬はその後3戦6、3、14着。宝塚記念凡走は引っかかるところだが、梅雨時特有の重い馬場が合わなかった。

 メンバーレベルが高くない日経賞での差して届かないレース振りと菊花賞馬である事実を踏まえれば、ハイレベルな体力勝負での再浮上はある。

 タイトな流れの天皇賞(秋)は少し長めの距離に適性をもつ馬たちが好走する。2000mがベストという中距離型はラスト200mが壁になるだろう。

本命候補 メイショウタバル マスカレードボール
好走候補 ジャスティンパレス、アーバンシック

【了】

(文●勝木淳)

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