11月2日(日)に行われる天皇賞(秋)。歴戦の古馬たちと3歳有力馬たちが交わる、大注目の中距離王座決定戦である。今回は「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを徹底検証する。果たして、最も優れた前走パフォーマンスを披露したのはどの馬なのか。[2/3ページ]
有力馬の前走評価②

■ミュージアムマイル
開催日:2025年9月15日
レース:中山・セントライト記念(芝2200m)
着順:1着
評価:8
ファイアンクランツやフィーリウスの動きによって、早めにペースアップした消耗戦。くしくも皐月賞と同じようなレース展開となった。
こういう形になれば強いことは証明済みで、最後はねじ伏せるような貫禄勝ち。中山巧者というよりは長く良い脚を使うタイプで、切れ味勝負では相対的に分が悪くなる印象。
ダービーでは6着に敗れた東京コースであっても、早めにペースが上がって持久力勝負となれば浮上の目がある。
■メイショウタバル
開催日:2025年6月15日
レース:阪神・宝塚記念(芝2200m)
着順:1着
評価:8
芝の中距離G1で逃げ切り勝ち。しかも、後続に3馬身という決定的な差をつけての快勝であった。
これまで暴走することもあったこの馬を、前半1000m通過59秒1という絶妙なペースで折り合わせ、引きつけて突き離す完璧なレース。馬の強さはもちろんのこと、武豊騎手の技術の高さも光った内容。
2000mはほぼベストの距離であり、週末の雨予報もこの馬にとっては歓迎。ただ逃げ馬の性として、実績を残すとマークがキツくなる面がどうか。


