【天皇賞(秋) 前走レビュー】有力馬を10段階評価!前走で抜群の内容だったのは…?
11月2日(日)に行われる天皇賞(秋)。歴戦の古馬たちと3歳有力馬たちが交わる、大注目の中距離王座決定戦である。今回は「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを徹底検証する。果たして、最も優れた前走パフォーマンスを披露したのはどの馬なのか。[1/3ページ]
有力馬の前走評価①

■シランケド
開催日:2025年8月31日
レース:新潟・新潟記念(芝2000m)
着順:1着
評価:6
2着馬エネルジコは菊花賞制覇、3着馬ディープモンスターは京都大賞典制覇を果たし、俄然注目度が高まる新潟記念。
それらを抑えて、上がり3F32秒4でまとめて差し切った内容は、かなりのインパクトであった。
いかにも牝馬らしく切れ味は抜群であるが、コスモフリーゲンがもったいないスロー逃げに落としたことでこの馬向きの流れになったことは確か。
今回もスローになれば出番がありそうだが、前半1000m通過が59秒5を切る流れなら、持ち味が殺される可能性もある。
■タスティエーラ
開催日:2025年4月27日
レース:沙田・クイーンエリザベス2世カップ(芝2000m)
着順:1着
評価:10
スローペースを好位の外めできっちり折り合うと、直線では持ったままで前に並びかける。鞍上のレーン騎手が追い出しを待つ余裕を見せながら、手ごたえ通りの伸びを見せての快勝。
メンバーレベル・レース内容ともに文句のつけようがなく、着差以上に圧倒的な力差を見せた勝利であった。
もちろん日本で走るのが1年ぶりで、レース自体も半年ぶりと不安要素がないわけではないが、前走レビューという観点では満点評価とせざるを得ない。
■マスカレードボール
開催日:2025年6月1日
レース:東京・東京優駿(芝2400m)
着順:2着
評価:9
後ろを少し離した上位4頭の中で、中団から差してきたのはこの馬だけ。特にゴール前では、クロワデュノールを上回る伸びを見せており、レース内容的には勝ち馬と遜色のないものであった。
世代トップクラスの能力は間違いなく、エンジンのかかりが遅いタイプのため、直線が長いコースのほうが余裕を持って進めることができるのも確か。
古馬との力関係はまだ分からないが、この舞台であれば、ペース・展開問わずに安定して自分の力は発揮できそうだ。


