【東大流・ポテンシャル分析 アルテミスS】現時点での世代トップ牝馬「★6評価」のマルガに注目
東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、2歳重賞の見どころをわかりやすく伝える本企画。今回は、10月25日(土)に行われるアルテミスSを特集する。2歳女王や翌年のクラシックで活躍馬を多数輩出してきた注目の一戦だ。今年はどのような有望馬が顔を揃えているのか。見どころを丁寧に解説していく。

10月25日(土)に東京競馬場でアルテミスSが行われる。今年で創設から14回目と歴史は長くないが、リスグラシュー、ラッキーライラック、ソダシ、サークルオブライフ、チェルヴィニアといったGⅠ馬を輩出してきた。
今年はソダシとの姉妹制覇を狙うマルガに大注目。「次世代スター発掘」の連載で「GⅠレベル」の★6評価を与えた大物だ。
ちなみに芝路線の牝馬で★6はこの馬だけなので、現時点の世代トップ評価ととらえていただいていい。
新馬戦は逃げて3馬身差の快勝で、勝ち時計1:48.1は2歳コースレコード。
2角付近で後続につつかれて11.9-11.8とピッチを上げるシーンがあり、1000m通過60.4秒も決してラクなペースではなかったが、それでもラスト11.9-12.1と大きくバテずに乗り切る好内容だった。
関東遠征で瞬発力が問われる東京マイル替わりと未知の要素もあるが、能力であっさりクリアしそうな予感はある。
人気的にはフィロステファニが続きそうだが、こちらの新馬戦はペースが遅すぎてなんとも言えない。
上がり32.6秒は立派だが、全体時計1:37.1は同日メインの関屋記念より6.1秒遅い。
同週に行われた2歳マイル戦3鞍のなかでもダントツの最遅だった。良くも悪くも今回が試金石。2番人気なら馬券的には疑うのも手だろう。
モンローウォークは軽く追った程度でラスト11.1-11.2を記録した前走がまずまずの勝ち方。
ただし2着馬が次走7着、3着馬が次走11着、4着馬が次走8着、6着馬が次走10着と、相手関係は手薄だった。
であれば既に重賞で結果を出してきたタイセイボーグ、それをダリア賞で破ったハッピーエンジェル、前走が1:33.9と上々のタイムだったルーチェフィオーレあたりが相手候補として浮上してくる。
【了】
(文●鈴木ユウヤ)
<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。
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