有力馬の前走評価②
■カムニャック
開催日:2025年9月14日
レース:阪神・ローズステークス(芝1800m)
着順:1着
評価:9
オークス以来の実戦で、馬体重はプラス8キロ。ただ、これはエルフィンSのときと同じ馬体重で、成長分かどうかは微妙なところ。
好位の外めからレースを進めると、前の2頭がガンガン飛ばしていき、前半1000m通過は56秒8というかなりのハイペースになった。
4角で玉突き的に外に振られてバランスを崩す不利がありながらも、直線で抜け出しての貫禄勝ち。見た目にもかなり強い勝ち方であり、2冠奪取に向けて視界は良好である。
ただ、ひとつ重箱の隅を突くようなことを言うと、強いのは承知の上で、器用なタイプではないことは確か。内回りで内枠を引いたときの不安を消すような勝ち方であれば、文句なしの10点であった。
■ケリフレッドアスク
開催日:2025年9月7日
レース:中山・紫苑ステークス(芝2000m)
着順:1着
評価:8
好ダッシュからハナを主張すると、ついてきたサヴォンリンナとともに後ろを少し引き離す逃げを打つ。
この時点で縦長の馬群となっていたが、しっかりと息を入れて前半1000mの通過は60秒1。残り2F手前から手が動く形の早めのスパートであったが、急坂でも失速せず、クビ差で逃げ切ってみせた。
切れ味があって遅い流れを好むような逃げ馬ではなく、ある程度後続にも脚を使わせるような形が理想なタイプ。紫苑ステークスも、サヴォンリンナのおかげで馬群が縦長になったのが功を奏した形である。
スローの逃げ切り辛勝でマークは薄そうだが、強気に縦長の馬群を作れれば、秋華賞でもチャンスはありそう。
■マピュース
開催日:2025年8月17日
レース:中京・中京記念(芝1600m)
着順:1着
評価:6
初の古馬との対戦であったが、離れた2番手を追走し、ゴール前で逃げるシンフォーエバーをきっちり捕えて勝利した。
センスのあるレースぶりで古馬撃破は素晴らしいが、前に行った2頭が入れ替わったというワンツー決着。強さを示したというよりは、最高のポジションだった2番手を取りきれたことが大きな勝因であった。
ともにマイルではあったが、フルゲートの桜花賞とNHKマイルカップでは中団より後ろのポジショニング。秋華賞は2000mであるため、好位に収まれる可能性もあるが、京都内回りで中団から後方寄りでは、間に合わない可能性が高い。