【東大流・GⅠ二者択一 スプリンターズS】サトノレーヴvsナムラクレア 買うべき馬はどっち?
◆真に「買うべき馬」はどっち?
東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが人気馬2頭のうち、真に「買うべき馬」はどちらかを見極める「東大流・GⅠ二者択一」。
今回はスプリンターズS(GⅠ・中山芝1200m)が対象。今年の高松宮記念勝ち馬サトノレーヴと、同2着馬にして悲願のGⅠタイトルを狙うナムラクレアの対決に焦点を絞って、「能力評価」と「レース条件評価」の両面から徹底検討する。
【能力評価】
サトノレーヴはデビュー以来、1200mではほぼ崩れず走って【7-3-1-1】。唯一の着外は昨年のスプリンターズSだが、この時は内有利馬場の外枠から終始外目を回されての0.4秒差7着。
悪い内容ではなかった。その後は香港スプリントで強敵カーインライジングと0.1秒差の3着、高松宮記念制覇、海外GⅠで2戦連続の2着。能力の高さは疑う余地がなく国内トップだ。
対するナムラクレアも3歳の頃からこの路線の第一線で走ってきた強豪。昨年の当レースで0.1秒差3着、春には高松宮記念で0.1秒差2着と好走した。
前走の函館SSは8着に敗れたが、出遅れもあり、道中では故障発生した馬が下がってきた影響をモロに受け、直線は最後進路が空かなかった。完全に無視していい一戦だ。
高松宮記念での直接対決を振り返ると、道中やや後方で運んだナムラクレアが4角でサトノレーヴのちょうど真後ろに潜り込み、直線は同じような進路取り。
0.1秒差でサトノレーヴが勝ったとはいえ、上がりはナムラクレアの方が上回っていて、ペースと前が空くタイミングひとつで逆転まであり得る内容だった。実際、昨年スプリンターズSではナムラクレアが先着している。
よって両者の能力はほぼ互角。展開や枠順、馬場傾向など条件ひとつでどちらが先着してもおかしくない力関係と評価する。