HOME » 予想情報 » 【新潟記念 有力馬診断】◎・△候補が丸わかり!好メンバーが揃った一戦を制するのはどの馬か… » ページ 2

△候補馬

クイーンズウォーク

まず、ヴィクトリアマイルにおけるアスコリピチェーノとの比較で言えば、能力的に箸にも棒にもかからないアリスヴェリテが5着に残せる前残り展開で、クイーンズウォークが先に抜け出し、距離ロス小さかったことから恵まれた内容だった。

その状況下でもなお、距離ロスが大きかった上に後ろから差し切ったアスコリピチェーノの完勝である。

次に、シランケドとの比較では、位置取りが後ろだったシランケドが展開不利だった一方で、距離ロスがなかった分だけシランケドが有利だったことを考えると、クイーンズウォークとシランケドはほぼ互角か、ほんの少しだけシランケドが負けて強しの内容だった。

したがって、新潟記念におけるクイーンズウォークとシランケドの優劣は、展開やトラックバイアス次第である。

また、クイーンズウォークに関しては、去年のクラシック同様、アスコリピチェーノ相手に完敗だったため、アスコリピチェーノとクイーンズウォークとの力関係は大きく変わっていないと言って良い。

まとめると、新潟記念におけるクイーンズウォークは、アスコリピチェーノと同等水準のブレイディヴェーグには能力的に見劣りする。

ヴィクトリアマイルでアスコリピチェーノを追い詰めたが、展開やトラックバイアスに恵まれても、史上空前のハイレベルな一戦である新潟記念のメンバー相手に勝ち切るまではどうか?

シランケド

今ほどポストした通り、ヴィクトリアマイルの1着アスコリピチェーノはクイーンズウォークとシランケドには快勝で、番付のワンランク差を見せつけたと言って良い。

クイーンズウォークとシランケドの比較はほぼ互角で、展開、枠順、トラックバイアスのアヤで着順が入れ替わるくらいの僅差である。

例年の新潟記念であれば、クイーンズウォークもシランケドも『◎候補』の水準であるが、今年は札幌記念級の超豪華メンバーで分が悪いので、少しだけ割引。

競馬の着順は、椅子取りゲーム。馬券圏内の椅子は3つしかないのは、意外に盲点である。

シェイクユアハート

小倉記念の2着は、早めに外からマクって主導権を握り自ら勝ちにいく内容であり、内から斤量51kgのイングランドアイズ一世一代のイン強襲さえなければ勝っていたレースである。

重賞初挑戦としてはかなり秀逸な内容であったと言え、オープンクラスで既に結果を残していたディープモンスター相手に先着したのもまた立派である。

一方で、小倉記念ではディープモンスターとの斤量差で3kgも恵まれていたことを考えると、先着したのは0.1秒差であり、内容的には互角かむしろディープモンスターのほうが上。

さらには、新潟記念のメンバーは、シェイクユアハートとほぼ互角のディープモンスターが通用せず敗れてきた馬と同等以上の馬が何頭もおり、小倉記念よりも分が悪い。

したがって、小倉記念で勝ち馬以上の評価であったシェイクユアハートに敬意を表しつつも、相手強化に加え斤量57kg(2kg増)も考慮し、能力最上位のブレイディヴェーグら相手であれば、評価は少し手控えるべきである。

△候補ほか(ディープモンスター、シンリョクカ、リフレーミング)

【了】


プロフィール

玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

▼競馬の教科書シリーズ▼
https://tamashimaryo.wixsite.com/my-site

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