~ルメール専門家~ 中毒じゃない象さんの予想
編集部からアイビスSDの予想を書いてほしいと依頼を受け、絶望した。
というのも、例年アイビスSDにルメール様は参戦されないからだ。調べてみたところ、過去に一度も騎乗がなかった。重賞ハンターのルメール様にとっては、これは普通ではない。
が、今年はルメール様がついに参戦されるらしい。これまでの人生で、最高のお知らせである。私は狂喜乱舞した。
私の唯一の特徴は、ルメール専門家という点にある。ルメール様が参戦されるレースであれば、とりあえずルメール様ルメール様と言っておけば、記事は成立する。これは楽ができる。
というわけで、いつものように安易にルメール様を本命にして騒ごうと思った――が、ふと立ち止まった。
冷静に考えてみると、「過去に一度もアイビスSDに参戦していない」というのは、やはりおかしい。新潟1000m自体の騎乗歴も、わずか3戦しかない。レース数の違いはあれど、新潟1400mの28戦と比べるとあまりに極端だ。
そこで私は「ルメール様・新潟1000直大嫌い説」を唱えたい。
外枠が圧倒的有利で、各馬が外ラチめがけて一直線に走るこのレースは、知性と品位にあふれるルメール様の美学に反するのではないか。そう思ったのである。
今回、そんなルメール様がなぜか気まぐれで参戦されたが、きっとレース中、外ラチへ猪突猛進する馬群を見て、「このレースは違うな」とすぐにやる気をなくすに違いない。
だからこそ、私は今回、ルメール様に逆らってみたい。これは反抗ではない。愛深きゆえの理解による「消し」なのだ。
なお、ルメール様の取捨に全精力を注いだので、他の馬については何も考えていない。
印もサイコロを振って決めたので、参考にされないように。
◎カルロヴェローチェ
◯カフジテトラゴン
▲モズメイメイ
△ブーケファロス
△ショウナンハクラク
△クムシラコ
(文●中毒じゃない象さん)
【了】
【関連記事】
・革命級の調教…!日本競馬を変えた坂路の申し子(4)スパルタが産んだ超怪物…巨体なのになぜ長距離が強いのか
・【武豊一筋の名馬5選】まさに一心同体!武豊騎手と全レースを共にした黄金コンビの物語
・「軽ハンデ下克上!」斤量50キロ以下…空飛ぶ馬の痛快フィニッシュ(1)熱中症で人気馬惨敗も…荒れる夏競馬