
TOMの予想
◎シルトホルン
〇ドゥラドーレス
▲ニシノレヴナント
△シリウスコルト
△コスモフリーゲン
△バラジ
福島競馬の歴史と伝統を誇る七夕賞の優勝馬で筆者の心に強く印象を残しているのは、4馬身差の圧逃劇を披露した1993年のツインターボと、他馬より2kg以上重い58.5kgのトップハンデをものともせず貫録勝ちした95年のフジヤマケンザンである。
その間、2005年にダイワレイダースが勝つまで1979年から2004年にかけて「同一重賞1番人気26連敗」というJRA記録をもつ超難解なレースとして知られる。今年も一筋縄ではいかない一戦を予想する。
◎はここ3戦で差し競馬が板についてきたシルトホルン。3、4歳時は逃げるか番手につけ、直線でどれだけ粘れるか、というのがパターンだった。だが、5歳になり脚質に幅を増した。近4走の上がり3ハロンはメンバー中、2位もしくは3位の末脚を発揮している。前走のジューンSの勝ち方も良く、重賞初戴冠のチャンスが訪れた。
〇のドゥラドーレスは、ここに入れば実力的には抜けている。22年の菊花賞4着馬は、屈腱炎の影響で休み休み使われているが、もともとはデビュー2連勝を飾り、ダービー馬候補とまで評価されたほど。鋭く伸びる姿は父ドゥラメンテ譲りの豪快さがある。前走のエプソムCで2着に入った末脚の切れ味は非凡なものがあり、道中のポジション次第では、初重賞を奪取することも十分可能だろう。
▲のニシノレヴナントは、安定した末脚を武器に長距離で実績を残してきたが、曾祖母は桜花書とスプリンターズS優勝のニシノフラワー。さらに父がスプリント戦線で大活躍したネロとあれば、本質的に適舞台は短めのはずだ。近走からの距離短縮であっと言わせる可能性を秘めている。
前走の新潟大賞典で初タイトルを手にするなど本格化した印象のシリウスコルト、無傷の3連勝で一気に3勝クラスに到達し、前走を勝ってOP入りを果たしたコスモフリーゲン、強敵相手の激戦で揉まれ、着実に力をつけたバラジにも印を回したい。
(文●TOM)