△候補馬
ジャスティンパレス
天皇賞春は、道中であまりにも早く動きすぎて最後は歩いてしまっての敗戦なので悲観する必要はない。
宝塚記念では、2年前に不発だったにせよ『横綱』歴代最強のイクイノックスを僅差まで追い詰めており、巻き返しに警戒。
一方、あまり器用なタイプではなく差し損ねが多いタイプなので、宝塚記念の『コーナリング』が上手いメンバーの中に放り込めば減点対象。
ショウナンラプンタ
天皇賞春では、へデントール、ビザンチンドリームに内容、着差とも大きく後れを取る内容であった。
日経新春杯も同様で、勝ったロードデルレイに大きく差を拡げられての入線で、G1でも通用するレベルの馬との差は大きいと分析できる。
したがって、宝塚記念におけるショウナンラプンタは、差しが届く展開やトラックバイアスに恵まれたとしても、好走までと分析すべきである。
ドゥレッツァ
ジャパンカップの2着は、前半62秒のSペースをポジションをジワジワ上げて折り合った結果であり、着順ほどの強さはない。
一方で、菊花賞やジャパンカップのように、緩急自在なペース配分を求められるレース質の場合は滅法強い。
今年の金鯱賞や天皇賞春のように、展開1つで噛み合わない時はコロッと負けてしまうように、競馬が上手い割には安定感を欠く面がある。
ジャパンカップで同着だったシンエンペラーは、脚質こそ似ているものの、タイプ的にはまったく異なるタイプ。
シンエンペラーは、競馬の上手さに加えて出力の安定感があり、精神的にタフだが、ドゥレッツァは崩れれば脆いタイプであり、シンエンペラーとはタイプが異なる。
したがって、いつでも信頼を置けるタイプの馬ではなく、ジャパンカップのように人気が落ちてきたタイミングで、且つ展開やトラックバイアスに恵まれそうな時だけ印を回しておけば良い。
宝塚記念では、メイショウタバルやベラジオオペラのように先行力のある馬に加えて、アーバンシック、レガレイラ、ロードデルレイ、ローシャムパークのように、機動力がありコーナリングが上手な馬が揃っており、マイペースの競馬を好むドゥレッツァにとってはマイナス材料。
△候補ほか(ソールオリエンス、メイショウタバル、ヨーホーレイク)
【了】
プロフィール
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。
▼競馬の教科書シリーズ▼
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