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未知なる魅力にあふれている馬とは…?

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過去5年のダービー馬騎乗者数※ダービー時点
2020年コントレイル:2人(福永祐一騎手、R・ムーア騎手)
2021年シャフリヤール:2人(福永祐一騎手、川田将雅騎手)
2022年ドウデュース:1人(全戦武豊騎手)
2023年タスティエーラ:4人(D・レーン騎手、松山弘平騎手、福永祐一騎手、R・ムーア騎手)
2024年:ダノンデサイル:1人(全戦横山典弘騎手)
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 本番乗り替わりは難しいが、ダービーを含め3人以上の騎手が騎乗した場合、どうしたって人馬の関係は構築しきれない。タスティエーラという例外もあり、法則とはいいきれないが、もっとも求められる人馬の信頼関係は重視したいところ。ダービーは単に馬券を当てるだけではいけない。ダービーは単勝を当て、ダービー馬を引き当てないと気が済まない。ミュージアムマイルはレーン騎手で4人目。タスティエーラと同じレーン騎手なので、イヤな予感はある。これを逆手にむしろミュージアムマイルを買うという判断だってあるだろう。

 ここまで一人の騎手が全戦騎乗したのは、抽選対象を除くと、エリキング、クロワデュノール、ジョバンニ、ファンダム、リラエンブレム、レディネスの6頭。参考までに昨年、全戦同じ騎手だったのはダノンデサイル、シュガークン、アーバンシックの3頭のみ。乗り替わりの激しい時代だけに、今年は多いといえる。

 前走皐月賞【4-5-4-41】、皐月賞2着馬【1-2-0-2】だが、着差0.2以内なら【1-2-0-1】。ミュージアムマイルにつけられた0.3差をどう解釈するか。今年初戦、かつ途中で動く馬たちにあわせ、早めに勝負に行く競馬が仇になったともとれる。この敗因には一定、合理性を感じるが、ダービーでは早めの競馬はしにくくなった。選びにくい作戦があることは、全能力を発揮したいときに足かせになりはしないか。

 思い切ってファンダムに注目する。毎日杯経由といえば21年シャフリヤールを思い出す。シャフリヤールの毎日杯は勝ち時計1.43.9と速く、2ハロン目11.2からゴールまですべて11秒台を刻むというダービーの予行演習のような競馬だった。ファンダムの毎日杯は序盤突っ込んで入ったものの、中盤で緩み、後半600m[11.2-10.8-11.3、33.3]と瞬発力勝負だった。

 普通に考えれば、たいして評価できるほどではないが、この競馬を4コーナー最後方から直線一本で勝ち切ったファンダムの末脚は見逃せない。記録した上がり600m32.5。阪神外回りの2、3歳限定戦のうち、レース上がり33.3以下を32.5以下で勝った馬といえば、ファンダムのほかにその父サートゥルナーリア(神戸新聞杯)、ディスペランツァ(アーリントンC)の2例だけ。サートゥルナーリアは4コーナー先頭、ディスペランツァは16頭立てで4コーナー8番手から。最後方から差し切ったファンダムは未知なる魅力にあふれている。

関東の馬券オヤジの味方ヒロシにダービーを。

2025年毎日杯を制したファンダム
2025年毎日杯を制したファンダム

◎ファンダム
◯クロワデュノール
▲ジョバンニ

【了】

(文●勝木淳

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