【日本ダービー寸評】MI値は80pt以上、70台後半がズラリと並ぶ豪華メンバー
6月1日、東京競馬場にて行われるG1日本ダービーに向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、Xで発信された日本ダービーの寸評を紹介する。
ハイレベルなメンバー構成の日本ダービー
NHKマイルカップ、桜花賞、オークスのトップクラスであるマジックサンズやアルマヴェローチェが75ptだったのに対して、日本ダービーはハイレベルな面々。
皐月賞6着でMI値75ptマジックサンズは、NHKマイルカップで負けて強しの2着。札幌2歳ステークスでほぼ互角(正確にはマジックサンズのほうが着差以上に強かった)だったアルマヴェローチェが桜花賞、オークスで勝ちに等しい連続2着だったことからも、皐月賞、ダービー組が如何にハイレベルかが読み取れる。
日本ダービーは、競馬関係者にとってG1以上に特別な意味を持ち、歴代の勝ち馬には名馬がズラリ。近年、牡馬クラシックのローテーションは多様化しており、日本ダービーまでを逆算して組み立てるのがトレンドである。
「選べるなら、皐月賞よりもダービーを獲りたい」関係者の強い想いが滲み出る。牝馬G1では、オークスが桜花賞、阪神JFの延長線にあるのと比べると、ダービーは特別。
勝ち馬はダービー馬として種牡馬入りへの当確ランプが灯り、種牡馬選定レースの頂点に相応しい。
そのため、東京1800mの共同通信杯、東スポ杯2歳ステークス、アイビーステークスあたりがダービーの試走という意味合いで、近年は特に重要度も注目度も高い。
皐月賞の上位5頭は、ミュージアムマイル、クロワデュノール、マスカレードボール、ジョバンニ、サトノシャイニング。MI値は画像で示す通り、80pt以上、70台後半がズラリと並ぶ豪華メンバー。
5着サトノシャイニングあたりでも、NHKマイルカップへ出ていれば、『G1クライマックスシリーズ』対談の通り、勝ち馬以上の水準。
去年は皐月賞3着だったジャンタルマンタルはNHKマイルカップで圧倒的なレースを見せたが、今年は皐月賞上位組がダービーへ揃い踏み。
皐月賞上位の5頭が牡馬クラシックの第2ラウンドとして、他の追随を許さないハイレベルな争いを繰り広げる可能性が極めて高い。
一方、別路線組から可能性を探るとすれば、毎日杯を異次元の末脚で差し切ったファンダム。皐月賞に出られないかった面々のレースだったので、MI値や番付では皐月賞組とは比較がしづらいが、毎日杯での傑出度合いは目を見張るものがあり、「実はファンダムが一番強かった」シーンがあってもおかしくない。
以上、日本ダービーは関係者のみならず、全国の競馬ファンがワクワクするようなメンバー構成で、楽しみな一戦である。
【了】
<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。
▼競馬の教科書シリーズ▼
https://tamashimaryo.wixsite.com/my-site
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