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ヴィクトリアマイル過去5年のラップ
ヴィクトリアマイル過去5年のラップ

またも波乱の気配…

 人気馬の不安点ばかりあげ、のっけから穴気配を漂わせすぎたので、少し冷静にレース傾向を。単勝2万馬券が飛び出した昨年は直近5年で唯一前半が速いハイペース。ほかはすべて後半が速いいわゆる後傾ラップ。それも前後半の差が少ない平均的な流れが目立つ。中盤の3コーナー手前でペースを落とし、最後の直線で瞬発力勝負へ。残り400~200mは10秒台後半から11秒台前半が記録され、この区間が最後まで踏ん張れるかどうかを決する。

 したがって末脚勝負といえど、残り400mである程度の位置につけていないと、ラスト200mが極端に落ちないこともあり、届かない。残り400mでの瞬発力とある程度の位置で流れに乗れる持続力が問われる。

 ただ、例外とした昨年は重賞2勝もGⅠ未勝利マスクトディーヴァ、GⅠ1勝ナミュール、GⅠ2着ウンブライルと上位人気の顔ぶれに突き抜けた存在はいなかった。やや今年の状況と重なる。先週のNHKマイルCは混戦だったゆえ、各馬、色気をもって臨んだ結果、予想外のハイペースになった。

 今年も近走、逃げていないアリスヴェリテが先手候補にあがるなど、展開が読みにくく、昨年や先週と似た状況に置かれ、ハイペース誘発もあるかもしれない。上位人気馬の不安要素も含め、またも波乱の気配がする。

 直近5年で6番人気以下は【1-1-1-55】。4、5枠【1-1-1-13】ですべて真ん中枠から出現。青、黄色帽子に6番人気以下が入ったら、要注意。穴を開けた3頭のうち2頭は前走6~9着馬。注目は阪神牝馬S6~8着馬。タガノエルピーダとドゥアイズは除外予定であり、残るはソーダズリング。

 東京は3歳時以来だが、フローラS2着、オークス8着。その後の距離適性を踏まえれば、健闘したといえる。母ソーマジックからはソーグリッタリング(エプソムC2、3着)、マジックキャッスル(クイーンC2着、ヴィクトリアマイル3着)、ソーヴァリアント(富士S3着)と東京重賞善戦馬がズラリ。単勝は厳しいかもしれないが、兄弟のように2、3着に入り込む場面はある。ソーダズリングと同じ母の父シンボリクリスエスは、ヴィクトリアマイル過去5年【1-1-1-4】。姉マジックキャッスルのほかに、21年10番人気2着ランブリングアレー、23年4番人気1着ソングラインがいる。

猪苗代特別を制した時のシランケド
猪苗代特別を制した時のシランケド

 もう一頭は中山牝馬Sを勝ったシランケド。東京もマイルも初出走のため、人気を落としそうだが、むしろ買い。3戦目の未勝利勝ちから中山牝馬Sまで3着以下がない。その間、格上挑戦だった紫苑S3着も含まれており、崩れないのは実力の証。その間、何度もスタートで遅れており、負けて強しの内容を繰り返してきた。母の母は南米GⅠ3勝の名牝。父はデクラレーションオブウォーなので、ハイペースの際に力を発揮するだろう。シランケドとソーダズリングが4、5枠に入ったら、激アツだ。

【了】

(文●勝木淳

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