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春のクラシック占うシンザン記念やフェアリーSを含む3日間開催【今週の注目レース】

text by 中西友馬
Arte Veloce
アルテヴェローチェ

5日(日)に開幕した2025年の中央競馬。2週目となる今週は、今年最初の3日間開催となる。
先週と同じく中山・中京の2場開催となり、シンザン記念フェアリーステークスという、2鞍の3歳マイル重賞が組まれている。

13日(祝)には、中京競馬場シンザン記念(GⅢ・芝1600m)が行われる。

注目は、重賞で安定した成績を残しているマイネルチケット(牡3、栗東・宮徹厩舎)。サウジアラビアRC3着、京王杯2歳S2着と重賞で連続して好走しており、このメンバーでは実績上位の存在。デビューから一貫して左回りを使われており、この舞台での勝ち鞍がある点も、大きなアドバンテージとなる。

マイネルチケットを物差しにして考えると、サウジアラビアRCで先着した2頭ももちろん有力。サウジアラビアRC覇者のアルテヴェローチェ(牡3、栗東・須貝尚介厩舎)は、メンバー中唯一の重賞ウイナー。

前走の朝日杯FSでも1番人気に支持されたほどの素質馬であるが、この馬に騎乗したことのある2人の騎手がともに騎乗せず、今回はテン乗りとなることが決定的。そのあたりが鍵となりそうだ。

その朝日杯FSでアルテヴェローチェに騎乗していた武豊騎手とタッグを組む予定なのが、サウジアラビアRC2着のタイセイカレント(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)。スローペースで展開の向かなかった朝日杯FSでは15着と大敗したが、今回は実績のある左回り。この馬もマイネルチケットと同様、この舞台で勝利経験があり、巻き返しも十分考えられる。

その他にも、アルテミスS5着のマイエレメント(牝3、栗東・福永祐一厩舎)や、新馬戦が鮮やかだったリラエンブレム(牡3、栗東・武幸四郎厩舎)などが出走を予定している。

12日(日)には、中山競馬場フェアリーステークス(GⅢ・芝1600m)が行われる。

注目は、新馬戦で衝撃の末脚を見せたレイユール(牝3、美浦・手塚貴久厩舎)。道中好位の後ろにつけると、直線は内ラチ沿いを抜け出して3馬身半差の完勝。坂のある中山でラスト1F10秒8という切れ味を披露してみせた。

前走の赤松賞も2着に敗れたが、道中最後方から上がり最速の脚で勝ち馬に迫っており、評価を落とす内容ではなかった。2戦ともに出脚が鈍い点がネックだが、スムーズな立ち回りなら能力上位の存在。

逆に展開の鍵を握る可能性があるのが、新馬戦を鮮やかに逃げ切ったエリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)。その新馬戦は、外にぴったりと張りつかれ、ペースも46.8-47.9と前傾ラップ。決して楽な逃げではなかったが、後続に2馬身半の差をつけて逃げ切ってみせた。この馬も能力の高さは疑う余地はなく、関東圏への輸送さえ問題なくこなせば好勝負になりそうだ。

実績面で言えば、函館2歳S2着のニシノラヴァンダ(牝3、美浦・奥平雅士厩舎)が最右翼。ただ今回は、脚部不安明けで半年ぶりの実戦。さらには初のマイル戦と、超えるべきハードルはかなり高そうだ。新コンビとなる菅原明騎手の手腕に期待がかかる。

その他にも、阪神JF7着のミーントゥビー(牝3、美浦・堀内岳志厩舎)や、阪神JF10着のジャルディニエ(牝3、栗東・奥村豊厩舎)など、前走G1の敗戦から巻き返しを図る馬たちも出走を予定している。

【了】

【今週の重賞スケジュール】

1/8(水)
ニューイヤーカップ(SⅢ・浦和)

1/11(土)

1/12(日)
フェアリーステークス(GⅢ・中山)
ゴールドスプリント(重賞・佐賀)

1/13(月・祝)
シンザン記念(GⅢ・中京)

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