今週の中央競馬は28日（土）のみの開催で、先週に続いて中山・京都の2場が舞台。今年の中央競馬もいよいよ最後の開催日となる。

中山競馬場では、ホープフルステークス(GⅠ・芝2000m)が行われる。注目は、新馬と東スポ杯2歳Sを連勝中のクロワデュノール(牡2、栗東・斉藤崇史厩舎)。
前走は、調整で一頓挫あった報道もあり、当日の馬体重は+24キロ。不安視される声もあったが、蓋を開けてみれば着差以上の完勝であった。今回は中山2000mで、連勝した東京1800mとは大きく異なる舞台ではあるが、前走からの上積みと素質の高さであっさりのシーンも考えられる。

もう1頭の重賞ウイナー、マジックサンズ(牡2、栗東・須貝尚介厩舎)にも期待がかかる。前走の札幌2歳Sでは外々を自ら動いてねじ伏せる強い競馬を見せた。ハナ差下した2着馬はその後、阪神JFでひと足先にG1制覇。洋芝2戦の内容から、今の中山の上がりのかかる馬場にも適性がありそうだ。

重賞勝ちこそないものの、出世レースのアイビーSを勝利したのがマスカレードボール(牡2、美浦・手塚貴久厩舎)。新馬、アイビーSともに強い勝ち方を見せており、素質は前出2頭に見劣りしない。有馬記念制覇で勢いに乗る戸崎騎手のG1連勝も期待できる。

その他にも、素質馬が多数顔を揃えており、来年のクラシック戦線を占う意味でも見逃せない一戦となりそうだ。

また地方競馬では、29日(日)に大井競馬場で東京大賞典(GⅠ・ダ2000m)が行われる。

注目は、国内無敗の4戦4勝を誇るフォーエバーヤング(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)。前走のBCクラシックでも、今回も出走する日本馬2頭に先着しての3着と、これまで日本馬に先着を許したことがない。大井2000mがベストということはないかもしれないが、2走前のジャパンダートクラシックで経験済みで、不安要素としては重箱の隅をつつくようなもの。ここを勝って、来年再びの海外挑戦へと弾みをつけたい。

フォーエバーヤングと未対戦組の中では、前走のチャンピオンズCでレモンポップを追い詰めたウィルソンテソーロ(牡5、美浦・高木登厩舎)。そのチャンピオンズC後に転厩が発表され、デビューした高木登厩舎へと戻ることとなった。昨年の東京大賞典では惜しくも2着に敗れており、そのリベンジを果たし、2つ目のG1タイトル獲得なるか。

その昨年のレースを制したのが、ウシュバテソーロ(牡7、美浦・高木登厩舎)。そのレース以降、1年間勝利から遠ざかっているが、サウジCとドバイWCで2着があり、7歳でも衰えは感じられない。今回は菅原明良騎手との新コンビが発表されており、どのような化学反応が起きるか楽しみだ。

その他にも、中央・地方を代表するダート界のスターホースが年末の大井に集結し、注目の一戦となる。

【了】

（文●中西友馬）

【今週の重賞スケジュール】

12/24(火)
ゴールドカップ(SⅠ・浦和)

12/25(水)
兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ・園田)

12/28(土)
ホープフルステークス(GⅠ・中山)
金沢ファンセレクトカップ2024(重賞・金沢)
金の鞍賞(重賞・高知)

12/29(日)
東京大賞典(GⅠ・大井)
ヤングチャンピオンシップ(BG2・帯広)

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