【先週の新馬戦】アパパネの仔アマキヒが新馬V! アーモンドアイの初仔アロンズロッドは4着デビュー
先週の中央競馬は、東京・京都・新潟の3会場で行われ、新馬戦は9鞍行われた。
アーモンドアイの初仔となるアロンズロッドや、アパパネの仔アマキヒなどが登場し、大きな注目を集めた2レースを含めた全レースをまとめて紹介する。
10/26(土)
【東京】
4R 芝1400m(牝)
馬名:ルージュラナキラ(牝)
父:アドマイヤマーズ 母:レッドアネラ 母父:カジノドライヴ
騎手:岩田康誠
厩舎:加藤征弘(美浦)
馬主:東京ホースレーシング
生産:坂東牧場
勝ち時計:1.23.1(良)
好スタートを決めてスッとハナに立ち、スローペースへと持ち込む。最後は2着馬に差を詰められたが、37.0-33.8のペースメイクで半馬身差振り切った。
新種牡馬のアドマイヤマーズ産駒は、これが早くも14頭目の勝ち上がり。ルージュラナキラに関しては、母レッドアネラがダートで4勝を挙げており、今後の路線選択も含めて楽しみだ。
5R 芝1600m
馬名:パーリーラスター(牝)
父:モーリス 母:リュミエールドール 母父:ルーラーシップ
騎手:横山武史
厩舎:池上昌和(美浦)
馬主:社台レースホース
生産:社台ファーム
勝ち時計:1.36.5(良)
スタートが速かったわけではなかったが、行き脚がついて300m地点辺りでハナを切る。そこでペースが少し上がったぶん、4Rよりは少し速い36秒6で前半600mを通過。直線に入るところで後続を少し引き離すと、その貯金がものを言い、2番手から詰めてきた2着馬をクビ差振り切った。注目されたアーモンドアイの初仔アロンズロッドは4着。仕上げ直しとなった調整過程、後方から上がり最速タイの脚は使っていることから見限るのは早計。母も初戦は敗れており、一度使っての変わり身に期待したい。
【京都】
4R ダ1400m
馬名:ヴィリアリート(牝)
父:ナダル 母:メリーウィドウ 母父:ゴールドアリュール
騎手:C.デムーロ
厩舎:西村真幸(栗東)
馬主:シルクレーシング
生産:社台コーポレーション白老ファーム
勝ち時計:1.25.5(良)
大型馬らしくスタートはかなり遅い部類だったが、ダートに入ってから行き脚がつき、好位の外めまで一気に巻き返した。4角では先頭集団の外に並びかけると、直線では豪快に抜け出し、2着馬に3馬身半の差をつける快勝。
新種牡馬ナダル産駒はこれで早くも15頭目の勝ち上がり。うち12頭がダートでの勝利と、産駒の砂適性が際立っている。ヴィリアリートに関しては、母父ゴールドアリュールと母系の砂適性も高く、勝ちっぷりから上のクラスでも十分通用の器だ。
5R 芝2000m
馬名:ミッキーゴールド(牡)
父:リアルスティール 母:ローバルビューティ 母父:Global Hunter
騎手:浜中俊
厩舎:池江泰寿(栗東)
馬主:野田みづき
生産:ノーザンファーム
勝ち時計:2.02.2(良)
ゲートの出は悪くなかったが、外から行きたい馬たちを行かせて中団辺りからの競馬。後方から先に動いた2着馬を追うようにして早めにポジションを上げると、好位の外めで直線を迎える。こちらは3〜4角の中間辺りから追い通しで、手ごたえは2着馬のほうが優勢だったが、最後は追い比べを制してアタマ差先着。
出入りの激しい競馬だったが、最後までしぶとく脚を使っての勝利。この馬の勝負根性も際立ったレースであった。
【新潟】
5R ダ1200m
馬名:ルイステソーロ(牡)
父:シニスターミニスター 母:ヘルディン 母父:ロードアルティマ
騎手:佐々木大輔
厩舎:畠山吉宏(美浦)
馬主:了徳寺健二ホールディングス
生産:木田牧場
勝ち時計:1.12.4(良)
芝スタートで躓き気味ではあったが、その後ダッシュがつき、最内枠を利して200m地点でハナを奪い切る。そのまま直線に入ると後続を突き放し、最後は持ったままで5馬身差の圧勝。ハナを切るまでに脚を使った上、351-373と決して前有利なペースでもなかったが、ここではスピードが違った。
開幕週でラスト2F23.2という芝並みのラップを刻んだポールセンは別格としても、この馬も第3場での勝ち上がりだと侮ることはできない。
10/27(日)
【東京】
4R ダ1600m
馬名:タガノバビロン(牡)
父:ヘニーヒューズ 母:スペシャルディナー 母父:スペシャルウィーク
騎手:坂井瑠星
厩舎:西園翔太(栗東)
馬主:八木良司
生産:新冠タガノファーム
勝ち時計:1.38.9(良)
芝スタートで若干後手を踏み、中団前辺りからの競馬となる。しかし直線では先行勢の外へと持ち出して前をまとめて交わすと、連れるように追い込んできた2着馬に2馬身差をつけての快勝。まさに、東京コースで5勝を挙げている全兄タガノビューティーを彷彿とさせる差し脚を披露した。
人気を集めたエンジェルラダーは一瞬伸びかけたが、外から勝ち馬にかぶされてからは抵抗できず。手前の変え方などまだ不器用な部分もあり、今後の成長しだいといった印象。
5R 芝2000m
馬名:アマキヒ(牡)
父:ブラックタイド 母:アパパネ 母父:キングカメハメハ
騎手:C.デムーロ
厩舎:国枝栄(美浦)
馬主:金子真人ホールディングス
生産:ノーザンファーム
勝ち時計:2.01.7(良)
若干アオり気味のスタートながら、内枠を利してハナを主張。この距離の新馬らしくゆったりしたペースで進み、前半1000mの通過は62秒7。そのまま直線へと向かうと、離れた外から勢いをつけて伸びてきた2着馬に一度は前に出られるも、併せ馬の形に持ち込んで差し返し、アタマ差の勝利。僅差の勝利が多かった、母アパパネ譲りの勝負根性を見せて初陣を飾った。惜しくも2着に敗れたロジャリーマインも、母マリアライトという良血馬。一旦抜け出した時の脚は強烈で、今後上のクラスで再びこの2頭が相見える可能性も十分だ。
【京都】
4R ダ1800m
馬名:ゴールデンクラウド(牡)
父:Cloud Computing 母:Seoul Gold 母父:Medaglia d’Oro
騎手:鮫島克駿
厩舎:小林真也(栗東)
馬主:シルクレーシング
生産:Todd Sheehan & Burton Johnson
勝ち時計:1.54.5(良)
スタートは五分も、ダッシュがついて外枠からでもハナを奪う勢い。結局2番手に落ち着くも、まくってくる馬がいてポジションを一時下げる。4角ではその馬たちの外へと切り替えて前に並びかけると、直線は早めに動いた1頭である2着馬との激しい追い比べ。後続を引き離したマッチレースをハナ差制し、新馬勝ちを収めた。2着惜敗のダノンヴェステルも3着以下は7馬身離しており、順番はすぐに回ってきそうだ。
5R 芝1600m
馬名:リラエンブレム(牡)
父:キズナ 母:デルフィニアII 母父:Galileo
騎手:浜中俊
厩舎:武幸四郎(栗東)
勝ち時計:1.34.2(良)
五分のスタートから、終始好位の外めをキープ。4角を回る時の手ごたえにもかなり余裕があり、直線はアッサリと抜け出す横綱相撲。最後は外から2着馬が迫ってきたが、1馬身半という着差以上の完勝に見えた。レースセンスがあり、操縦性の高いタイプの馬。抜け出してからも加速ラップでまとめており、上のクラスでどこまでやれるか楽しみだ。
【了】