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【今週のキズナ産駒】クイーンズウォーク&タガノエルピーダが秋華賞奪取へ! リーディングサイアーは独走

text by TOM

Kizuna
 3日間開催となる今週の中央競馬では、目下JRAリーディングサイアーランキングでトップを走るキズナの産駒、合計33頭が出走する予定となっている。

 特に13日(日)の京都11R・秋華賞(G1)に出走する2頭のキズナ産駒に注目したい。

 1頭目はクイーンズウォーク(牝3、栗東・中内田充正廐舎)。2020年の朝日杯フューチュリティS覇者グレナディアガーズの半妹にあたり、デビュー前から注目されていた逸材である。3戦目にはクイーンSで初重賞制覇を果たし、オークスでは4着と好走している。夏を越して復帰したトライアルのローズSでは力強い伸び脚で完勝し、パワーアップを印象づけた。

 鞍上にはデビュー戦から手綱をとり続ける川田将雅を配して臨む。昨年の牝馬三冠を成し遂げたリバティアイランドと同じ調教師&ジョッキーの黄金タッグで牝馬ラスト一冠奪取に余念がない。

 秋華賞にはもう一頭のキズナ産駒は、タガノエルピーダ(牝3、栗東・斉藤崇史厩舎)である。こちらは春に忘れな草賞(L)を勝ち、休養明け初戦のローズSでもクイーンズウォークから0秒3差の4着に好走した。また2歳時には、朝日杯フューチュリティSでは牡馬相手に3着に健闘している。今回は伏兵扱いの下馬評ではあるが、侮れない一頭といえそうだ。

 また14日(祝・月)の東京11R・府中牝馬ステークス(G2)には、逃げてしぶといコンクシェル(牝4、栗東・清水久詞厩舎)が出走する。今年3月の中山牝馬Sを逃げ切り勝ちし、7月のクイーンSでも果敢な逃げで、勝ち馬から0秒1差の5着に踏ん張った。今回はそれ以来の実戦となるが、府中の長い直線でも持ち前の逃げ粘り込みが期待できる。

 同じく東京9R・プラタナス賞(ダート1600m)には、7月札幌ダート1700mの新馬戦をコースレコードタイで圧勝したナチュラルライズ(牡2、美浦・伊藤圭三厩舎)が出走する。今回はそれ以来の実戦となるが、好位追走から抜群の伸び脚で6馬身差の圧勝劇を演じた。能力は非凡なものがあり、無傷でのオープン入りも可能性十分だ。

 同日の新潟11R・信越S(L)には当地初参戦も、同条件の芝1400mで3戦2勝、2着1回の好成績を残しているアサカラキング(牡4、美浦・斎藤誠厩舎)が名を連ねている。ここ2戦はスプリントの重賞戦で壁に跳ね返されているが、距離延長でハナを奪うことができれば勝機もありそうだ。

 13日の東京9R・東京ハイジャンプ(J・G2)にはオールザワールド(牡7、中竹和也厩舎)が出走する。同馬は20年のホープフルSを制したダノンザキッドの兄で、自身も平地の3勝クラスで好走を繰り返していた。

 障害レースに転向後も、その脚力を活かして、三木ホースランドJSを5馬身差の圧勝で飾るなど3連勝を飾った。前走の東京ジャンプS(J・G3)では7着に敗れて人気を裏切ったが、ひと息入れた今回は巻き返しに期待がかかる。

 2歳馬では、12日(土)の京都5R・新馬戦(芝2000m)で、すみれSなどリステッドレースを2勝しているディープモンスターの半弟、リガーレ(牡、栗東・池江泰寿厩舎)がデビューする。さらに14日には、20年のフラワーCを制したアブレイズの全弟となるリギーロ(牡、美浦・栗田徹厩舎)が東京5R・新馬戦(芝1800m)で初陣を迎える。

 第80代ダービー馬のキズナは、父が言わずと知れたディープインパクトで、母はキャットクイル。母の父Storm Catはディープと相性が良く、ニックス配合ともいわれており、同系配合には21年のブリーダーズCフィリー&メアターフや19年のオークスを勝ったラヴズオンリーユーほか多数の活躍馬が出ている。

 JRAのリーディングサイアー争いでも、10月6日終了時点で33億7870万円を稼ぎ出し、2位のロードカナロアを6億円近く引き離している。

 先日の京都大賞典で2着に入ったディープボンドなどの古馬勢はもちろん、3歳世代には上記の秋華賞出走馬のほか、牡馬では皐月賞馬のジャスティンミラノや6日の毎日王冠を勝利したシックスペンスなど数多くの大物が名を連ねており、初の年間リーディングサイアー獲得に向けて独走態勢を築いている。

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