
今年で第7回となったサウジカップ。『世界最高額賞金レース』の看板を掲げ始まった同レースも、すっかり春の恒例行事となりつつある。近年では、サウジカップデーに開催される他レースも、GⅡやGⅠの格付けを付与され、益々人気を博している。
競馬チャンネルは今回、サウジカップデーの現地取材を敢行。今年は日本からは計19頭の競走馬が参戦したビッグレースの舞台裏をお届けする。[1/3ページ]
サウジカップ(GⅠ・ダ1800m)

出走した日本馬
フォーエバーヤング(牡5 栗東・矢作芳人厩舎):1着
ルクソールカフェ(牡4 美浦・堀宣行厩舎):5着
サンライズジパング(牡5 栗東・前川恭子厩舎):6着
前述の嫌な雰囲気を一掃したのが、パドックに現れたフォーエバーヤングであった。昨年覇者として、そしてBCクラシック覇者として、フォーエバーヤングは会場中の注目を集めていた。会場の圧倒的な「絶対王者への期待」を前に、「これはフォーエバーヤングが勝つな」と確信した人々も多かったのではないかと思う。
スタート後、先行したフォーエバーヤングは、4角を越え直線に入ると先頭につける。直線では昨年のBCマイル勝ち馬、アメリカのナイソスとの叩き合いを制し、勝ちタイムは1分51秒2であった。
フォーエバーヤングは、これで国際GⅠは4勝目。総獲得賞金は45億円を突破し、日本競馬史にまた新たな偉業を刻んだ。
その他の日本勢はルクソールカフェ(牡4、美浦・堀宣行厩舎)が5着、続く6着にはサンライズジパング(牡5、栗東・前川恭子厩舎)が入線した。
全着順は以下のとおりである。
■レース結果
1着 フォーエバーヤング 坂井瑠星騎手 1人気
2着 ナイソス F.プラ騎手 2人気
3着 タンバランバ J.ドイル騎手 7人気
4着 ビショップスベイ J.アルバラード騎手 4人気
5着 ルクソールカフェ J.モレイラ騎手 6人気
6着 サンライズジパング O.マーフィー騎手 5人気
7着 ムハリー R.フェレイラ騎手 10人気
8着 バニシング A.アルファライディ騎手 11人気
9着 ラトルンロール J.ロザリオ騎手 9人気
10着 アミーラトアルザマーン R.ムーア騎手 8人気
11着 サンダースコール D.タドホープ騎手 13人気
12着 ネバダビーチ I.オルティスJr.騎手 3人気
13着 ハキート M.バルザローナ騎手 12人気
取消 スターオブワンダー C.オスピーナ騎手
取材後記
サウジアラビアは2030年に向け、「サウジビジョン2030」という産業の多角化を掲げ、エンターテインメント産業にも力を入れている。競馬界以外では、サッカーのレジェンド、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがサウジアラビアのクラブでプレーしていることでも有名だろう。
サウジカップ前に同地で開催されたアジア競馬会議でも「サウジビジョン2030」のワードは各所で飛び交い、サウジカップ会場でも、サウジアラビア文化庁の文字が見受けられ、同国政府のサウジカップへの力の入れようが伝わってきた。
そのため、ホスピタリティも素晴らしく、我々メディアや馬主・関係者に対しても豪華な食事のふるまいや自動車での送迎、ホテル・航空券の準備など、日本や海外のレースでもなかなか見られないおもてなしを受けた。


そうした歓迎ムードに応えてか、日本からの直行便がなく、渡航ハードルも高いサウジアラビアでありながら、場内には多くの日本人が見られた。凱旋門賞等と比較しても遜色ない、むしろ割合では圧倒的に多く、フォーエバーヤングの人気、そしてサウジアラビアまで応援に来る日本人ファンの熱量の高さを改めて実感した。

場内では新たに建設予定の競馬場についての展示もあった。同国の競馬はこれからも、日本と共に大きく発展していくのだろう。
【了】
【著者プロフィール:有村限】
2001年生まれ。オルフェーヴルをきっかけに国内外の競馬を見始める。
2022年よりフリーライターとして活動し、日本のみならず、世界中の生産牧場・競馬場に実際に赴いた経験から、海外競馬や血統に関するコラムを執筆している。
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