
全国の大学競馬サークルがGⅠレースで予想力を競う「学生馬券王決定戦」!
第8戦の舞台は阪神ジュベナイルフィリーズだ。今年も2歳女王決定戦に相応しい、来年の牝馬クラシック戦線が楽しみになるメンバーが集まった。学生馬券王決定戦も残り3戦。果たして各サークルは、どの馬に重い印を託したのか。[4/8ページ]
現在第3位:九州大学競馬サークル
■阪神ジュベナイルフィリーズの予想
◎マーゴットラヴミー
◯アランカール
▲ミツカネベネラ
△アルバンヌ
△タイセイボーグ
△ショウナンカリス
30/133。この分数が何を示すかというと、ウマ娘としてキャラクターになった馬(ハイセイコー等除く)の総数に対する、代表が実際に見た事のある馬の数である。
こう数字にすると多いんだか少ないんだかという感じだが、生まれた時点で既に亡くなっている馬や繁殖牝馬のまま生涯を終えた馬も結構いる点を踏まえると、それなりの数なのかもしれない。
会った事のある馬を全て挙げると長くなるのでしないが、ウイニングチケットやナリタタイシンとは一緒に写真を撮ったり触らせてもらえたのでよく覚えている。30のうち唯一の牝馬は、当時31歳だったイクノディクタス。翌年には訃報が届いたので、見る事ができて良かったという気持ちだ。
さてここまでの話で想像がついた人もいるかもしれないが、今回のテーマは牧場見学。コロナの影響で行けなかった年もあるが、代表は8年前から日高へ牧場見学に行っている。ここ数年は一口馬主関係で行く事が多く、今年3回行ったうち2回は出資馬・出資候補馬の見学とクラブのツアーだった。
残り1回は、1人で行った。クラブのツアーを通して知り合った方がサマーセールに行くというので、自分の札幌に帰省している時期も被っていた事もあり同伴させてもらった。今は一般の見学が不可なので貴重な経験だったし、後に『ザ・ロイヤルファミリー』のシーンを見て思い出す事も多かった。
また、これまで見学する牧場自体は父親と行く時でも自分がプランを立てて連絡してた事もあるものの、自分でホテルを抑え、自分で何百キロメートルと運転したのは始めてだった。
牧場に関しては来週話すとして、今週は日高のホテルについて語る事にしよう。日高のこれまでに泊まった事のある宿泊施設は7箇所位だろうか。取り敢えず片手では数え切れないのは分かる。一概に日高といっても広い。北海道なので。
たまに北海道を舐め腐って一日に札幌と函館に行こうとする輩もいるが、その程度の認識では日高も苦労する。何せ、日高自動車道の始まりとなる苫小牧東ICからうらかわ優駿ビレッジAERUまででも130kmあるのだ。車で2時間以上。いくら日高自動車道が無料とは言え、簡単に行き来できる距離ではない。
そもそも来年になって漸く新冠まで高速道路が伸びるというものなので、浦河まで行くなら半分が片道1車線の一般道だ。日高初日で浦河に行くプランを立てながら富川シティホテルに予約を取ろうものなら、フロントに泣きながら電話で謝罪する羽目になる。
その点からも、どの牧場を回るかを考えるのと同じくらい、どこに泊まるのかは重要である。幸い、富川から浦河、そして様似へと至るまで、それなりに宿泊施設はある。選択肢に困る事はそうそうないだろう。一部の時期を除いて。
一部の時期とは──────セリの時期だ。大量の馬主が連日その時期の日高に集まるのだ。言うまでもなくホテルの予約は関係者で埋まる。セリ関係の予定がないのにその時期の日高に行くというのは、北大の受験をするわけでもなく嵐のライブに行くわけでもないのに来年3月中旬の札幌にホテルを抑えようとするレベルの暴挙だ。
サマーセールを見学させてもらうために宿を取ろうとした代表だが、やはり苦労した。一応抑えつつ、それよりも良い宿が空けばそこに変更しようと、思い出せば楽天トラベルと睨めっこしていた気がする。幸運な事に、セリに同伴させてもらう日の夜は、会場である北海道市場に近いホテルアネックスインを取れた。
しかし、朝食付きプランの予約をしたが数日後にセリ期間なので朝食なしになると電話が来た。差額は返してくれたが、初めて泊まるホテルだったから楽しみにしてたのに。朝食会場にゲートインするのとかマークカード風朝食券もらうのとかハチミツ収穫するのとかしたかったので無念(気になる人は調べてみてほしい)。まぁ、そういう事なので、牧場見学したい人はセリ期間は極力避けよう。セリの仕事で見学休止している所もあるからね。
さて、日高のホテルで有名なのは、先程触れたAERUや、競馬づくしのフロントや馬券風朝食券をSNSで見る事も多いエクリプスホテルだろう。どちらも泊まった経験はあるが、AERUは大浴場があったり施設内で馬と触れ合えるのが魅力、エクリプスホテルは競馬要素以上に朝食が美味しいのが魅力だろう。知名度では恐らく日高圏内トップと思われる両ホテル、だがそれ以上に代表が、そして代表の父親も満足しているホテルが存在する。
新冠にあるホテルヒルズだ。新冠温泉レ・コードの湯に併設しているホテルで、宿泊者は無料で温泉に入れるというだけでもポイントが高いのだが、ひときわ心を惹かれるのは、オールインクルーシブのようなサービスだ。宿泊者はカレーやワイン、おつまみやポップコーン、マシュマロやデトックスウォーターなど、時間によって異なる様々なサービスを無料で楽しめる。
それだけでも時間が潰せるし、今年クラブのツアーに参加した日に泊まった時は、ツアーに来ていた他の会員の方に声を掛けられ、ワインを飲みながら競馬談義に花を咲かせるという素敵な時間も過ごせた。それ以外にも、温泉の方には漫画も置かれているので、間違いなく退屈しない場所である。すぐ近くには重賞で活躍した馬が多数いるホロシリ乗馬クラブもあるので、チェックイン前やチェックアウト後にでも行くのがオススメだ。
ホテルヒルズの魅力は言葉だけじゃ伝わり切らないかもしれないが、予約サイト等に画像は沢山ある。その辺りに行く予定が早めに決まっている人は、是非宿泊を検討してはいかがだろうか。値段ですか? 知りません。バイトの給料1ヶ月分あれば泊まれるんじゃないでしょうか……

ではこの辺りにして、阪神JFの予想に移ろう。さっきまでの話が予想に繋がってるとかはないです。日高の話をしたいなと思っただけなので。
さて、今年は重賞勝ち馬はゼロのメンバー構成。混合戦を牡馬が勝ち、牝馬限定戦を勝った馬は故障だから仕方ない。その中でも比較的実績のある馬が印の中心となった。
本命はマーゴットラヴミー。前に行って上がり最速で連勝は評価できる。他の人気馬同様、1分33秒台で勝っているのもプラス要素だ。ここ1ヶ月半程度が重賞で空気だった武豊も、先週のメイショウハリオの騎乗に久々の見せ場があった。中1週が課題だが、期待したい。
対抗にアランカール。サークル内POGで院生のメンバーが指名している。前走は頭数が少ないレースだったとは言え力が違った。因みに代表は現地にいた。ここでも実績上位だ。
気付いている人もいるかもしれないが、秋GⅠはカランダガンを除き全てクラブ馬が勝っている。ウインから始まり、シルク社台サンデーと来ているので、ここでキャロットのアランカールが勝つ流れはあるかもしれない。隣にロードのギャラボーグが、他にはラフィアンのスタニングレディもいるのは忘れてはいけないが。
単穴にはミツカネベネラ。ふと見つけたデータだが、これまでのキャリアで馬券圏内を外した馬がここで馬券に絡んだ事は殆どないという。それに該当しない馬のうち、同じくあまり結果の出ていない前走勝ち上がりの馬を除外した時、面白いと思ったのがこの馬。前走がフロックでなければチャンスはある。
連下からは、本命・対抗同様1分33秒台で連勝したアルバンヌ。フェスティバルヒルともいい勝負をしており、サークルメンバー内での評価が高い。残りのタイセイボーグとショウナンカリスは重賞実績を評価。外枠からの立ち回りが課題かと思われるが、前でも後ろでも競馬をした経験があるのは大きい。
券種:ワイド
方式:流し
買い目:7-4、6、17 各3000円
7-3、18 各500円

■選択レース:中京6R
◎フィオレストラーダ
少し前に引退したアルジーヌの妹にして、代表の出資馬。しかもただの出資馬ではない。命名した馬なのだ。馬名の意味はイタリア語で花(Fiore)と道(Strada)を組み合わせたもので、牝馬三冠に出走できるような馬になってほしいとの意味を込めた。
しかし代表は分かっていなかった。母キャトルフィーユの仔がいかに晩成なのかを。体質が強くなく調教もガンガン進められず、一旦は目処がたったデビュー戦の日程もコズミで白紙に。結局デビューしたのは3歳7月の小倉だ。
春の牝馬クラシックに出走どころか、二冠が終わってかなり経過してもデビューすらしてないなんて、何ともバカらしい。しかし、それでもしっかり結果を出すのがキャトルフィーユの産駒。それは分かっていた(気になる人は産駒成績や近親の成績を見るといい。安定感がえげつない)。
流石に夏になって未出走な上にコメントも良くはなくて不安が強くなったけど。デビュー戦は2桁人気ながら先行から4角で先頭に立つ勢いでそのまま粘り3着。次で一転して1番人気の中7着と大敗するも、3戦目で先週選択レースで選んだアスクコモンタレヴを抑えて初勝利を挙げた。
昇級初戦の前走こそはイマイチだったものの、今回は第三場の牝馬限定戦。チャンスは大いにあると思う。思えば前回選択レースを当てたのは同じくロードの出資馬であるラブリーリディアだった。もう一度的中して、選択レーストップの座を磐石たるものにしたい。

(文●九大競馬サークル代表)



