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2025年アルテミスS/1着フィロステファニ(黄帽)、2着ミツカネベネラ(桃帽)
3着タイセイボーグ(白帽)


全国の大学競馬サークルがGⅠレースで予想力を競う「学生馬券王決定戦」!
第8戦の舞台は阪神ジュベナイルフィリーズだ。今年も2歳女王決定戦に相応しい、来年の牝馬クラシック戦線が楽しみになるメンバーが集まった。学生馬券王決定戦も残り3戦。果たして各サークルは、どの馬に重い印を託したのか。[3/8ページ]

現在第2位:早稲田大学 テンポイント

■阪神ジュベナイルフィリーズの予想

◎⑰タイセイボーグ
○⑨スターアニス
▲⑥アルバンヌ
△④アランカール
△⑤ギャラボーグ
△⑧ヒズマスターピース

 阪神ジュベナイルフィリーズは1400m、1800mといったいわゆる「非根幹距離」における実績を重視したい。

 牝馬路線は牡馬路線よりも主要レースの距離が短く、ここで勝ち上がってきた馬がペースを作るとマイルのG1においては前傾ラップの競馬が生まれやすい。

 そのため、レース後半の加速区間における最速地点もレース残り3F地点と早まるケースが多く、加速力よりも耐久力のほうが問われてくる傾向にある。

 先行馬の動向を考えると、ヒズマスターピースとラスティングスノーの2頭はデビュー以来全て逃げの戦法を取っている。

 前者は前走の赤松賞こそ後傾ラップだが、ラップの最速区間が残り3F地点であったように本質は持続力で勝負するタイプ。

 後者は逃げ切った2戦がいずれもミドルペースを刻んで押し切ったもの。2頭とも緩いペースの逃げを志向するタイプではない。 

 加えて新馬戦以降はダートを使っているローズカリスがいるのだが、この馬は芝1200m戦の新馬戦で前半600mを34.5で先行していて、次走を小倉ダート1000mで逃げ切っているように、スピードの耐久力を問う流れに持ち込んで強みが出る馬。

 積極性の高い田口貫太騎手が継続騎乗ならこの馬が主導のハイペースも想定されうる。速いペースへの追走力を持ちつつ、末をしっかり伸ばせる馬が狙い目だろう。

 ◎タイセイボーグは初戦と2戦目で1400m戦を使って好走。初戦は34.9-36.1の前傾ラップを外の3番手からずっと追い通しで追走して押し切ったから、体力と追走力の面で阪神マイルのハイペースを乗り切る下地は整っている。

 2戦目以降は差す形に切り替えて台頭しており、前走のアルテミスSは馬場の荒れた内側を突いた馬の中でただ1頭だけ、しかも上がり最速で伸びてくるという好内容だった。どの展開でも安定して伸びてくるものの一瞬の切れには欠けているタイプなのだが、このような馬が消耗戦で浮上しやすい。

○スターアニスはレコード決着となった中京2歳Sで勝ち馬と首差の2着。

 7馬身差で突き放した3着以下でも福島2歳Sを勝ったタマモイカロスがいるから、メンバーレベルは決して低くない。

他の上位入線馬が馬群の内で仕掛けを遅らせたのに対して、自身は外5頭目から4角で早々に進出を始める強気の立ち回りで粘り込んでおり、レコードタイムで走破したという字面以上に価値の高い内容だった。

 本質は1400m戦向きだから1600m戦はやや長く見えるが、現状の完成度の高さならこなせてもいいだろう。

▲アルバンヌはレースのラスト2Fが11.2-11.1と高い瞬発力を要求された前走のサフラン賞が鮮やかな差し切り勝ちだった。

 頭の高い走法でダイナミックに走るから広い阪神コースに変わるのはプラス材料。テンションの上がりやすいタイプだが、2か月半空けのローテーションに栗東滞在の効果もあり、直前追いは単走で落ち着いて走れていた。

方式:3連複 軸1頭ながし
買い目:⑰-④⑤⑥⑧⑨
各1000円で10点

■選択レース:阪神12R 甲東特別

◎ルクスジニア

 残す所あと3週ということで、そろそろこのコーナー2回目の的中を狙いたいところ。今週はGⅠデーの最終レースを選択。サークル随一の池添謙一騎手ファンから推薦されたルクスジニアで勝負してみる。

 本馬はデビュー当初こそ勝ち味に遅かったが、3月初頭の阪神1600m戦を1.33.9の好時計で逃げ切り勝ち。3月末の1勝C君子蘭賞でも逃げ、後の紫苑S勝ち馬ケリフレッドアスクを下して連勝を飾っている。特筆したいのは逃げて3着だった2走前の釧路湿原特別。

 1着リラボニートは現OP馬、4着ピンクジンも次走で勝利するなどハイレベルなメンバーが揃う中、前半5Fは1分を切る厳しいペースで先行勢は総崩れ。唯一逃げて馬券内に食い込んだこの馬の底力を確認できるレースだった。

 前述の通り阪神コースは全2勝を挙げる好相性コースで、コースがワンターンに替わるのはプラス。稍重馬場で行われた前走HTB賞の内容から雨予報が気がかりではあるが、母父ハービンジャーの血統背景から多少の雨なら許容範囲。

 先行馬こそそれなりにいるが明確な逃げ候補は存在せず、先手を主張すればハナは取れるはず。

 オッズ妙味はあまり期待できなさそうだが、とにかく的中が欲しい!ストで、前が止まらない馬場バイアスも味方に付ける。競走生活の岐路に差しかかる5歳の冬を迎えた牝馬が、初ブリンカーも後押しに押し切ると予想した。

(文●早稲田大学 テンポイント)

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