【敗戦の本質 秋華賞】オークス馬・カムニャックは、なぜ敗れたのか?「イレ込み…目立つ発汗…」
text by 中西友馬
10月19日(日)に開催された秋華賞。オークス馬を含む重賞3連勝と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せていたカムニャックだったが、結果はまさかの16着に終わった。いったい何がこの大敗の原因だったのか。今回はカムニャックを中心にレース内容を振り返っていく。
オークス馬・カムニャックは、なぜ敗れたのか…
10月19日(日)に京都競馬場で行われた秋華賞は、2番人気のエンブロイダリーが勝利。オークス9着から見事な巻き返しを見せ、桜花賞との牝馬2冠に輝いた。
その一方で、1番人気に支持されたカムニャックは、まさかの16着に大敗。今回の敗因は、現地もしくはテレビで見ていた人でも分かるほどに、激しくなってしまったイレ込み。
パドックで周回している最初のほうは問題ないように見えたが、騎手が乗り、馬場入り、輪乗りを経るうちに徐々に発汗が目立つようになり、レース直前にはゼッケンのところが汗で真っ白になっていた。
同じく人気を集めたセナスタイルも発汗が目立ったが、カムニャックはそれとも比較にならないほどの量の汗をかいていた。
さらにトドメを刺したのは、スタンド前発走でダイレクトに聞こえる、ファンファーレに対する歓声である。
テンションが上がっていくのがここまで分かりやすい馬というのも珍しく、激しいイレ込みを見せたまま、ゲートの中でも落ち着きがなくて立ち上がる素振り。
ゲートの開くタイミングが良くて出遅れはなかったが、それ以前の問題で、ゲートが開く前に精神面で終わってしまっていた。
1 2