【セレクトセール注目馬(1歳部門)】牝馬3冠リバティアイランドの半弟が上場!落札者は誰に…? その価格にも注目
今年は、7月14〜15日にかけて行われるセレクトセール。日本最大の競馬のセリ市として知られるこのイベントでは、毎年のようにG1馬や重賞馬を輩出しており、今年もここからどんな活躍馬が生まれるのか、大きな注目が集まる。今回は、そのセレクトセール「1歳部門」で注目される馬たちを紹介していく。
■「1歳部門」注目馬
1歳部門の注目はやはり、昨年のセレクトセールでも高額落札馬を多数輩出した、キタサンブラック産駒。
中でも、母の実績から注目されるのはノームコアの2024。母は国内外でG1を勝利したノームコアで、同馬は3頭目の産駒となる。現3歳のシルバーレイン(父エピファネイア)は2勝を挙げており、現2歳のドリームコア(父キズナ)は、先日行われた新馬戦を快勝。兄姉も素質の片鱗を見せており、当然この馬にかかる期待も大きい。
コンヴィクションⅡの2024は、一昨年のセレクトセール当歳部門で5億7200万円(税込)の値がついた、現2歳サガルマータ(父コントレイル)の半弟。母はアルゼンチンのG1馬コンヴィクションⅡという良血馬で、キタサンブラック産駒のこの馬も、兄に匹敵する価格となっても驚けない。
兄弟に活躍馬がいるのは、モシーンの2024。兄姉には、重賞3勝のプリモシーン(父ディープインパクト)や、プリンシパルSを制したダノンエアズロック(父モーリス)のいる良血馬。父がキタサンブラックとなって、どのようなタイプに育っていくのか楽しみな1頭である。
新種牡馬組で注目なのは、まずはエフフォーリア。4頭が上場予定で、中でも注目はリリサイドの2024。半姉は国内外でG1・4勝を挙げたリスグラシュー(父ハーツクライ)で、現3歳の半兄ネブラディスク(父ドゥラメンテ)もまだ1勝馬ながら、重賞戦線で善戦している。エフフォーリア初年度産駒の核となってもおかしくない存在である。
こちらも新種牡馬で注目を集めるのは、サリオス。サリオス産駒は2頭が上場予定で、中でも注目はホットチャチャの2024。母ホットチャチャは今年19歳と高齢ではあるが、菊花賞でフィエールマンにハナ差まで迫り、「最強の1勝馬」と呼ばれたエタリオウ(父ステイゴールド)が半兄にいる血統。スピードタイプの父とスタミナタイプの母の組み合わせは、非常に面白そうである。
また、昨年のセレクトセール当歳部門を沸かせたフライトライン産駒も2頭が上場予定。中でもベッラガンバの2024は、母がアルゼンチン芝G1馬。ダートの怪物との配合で、どんな馬に育っていくのか楽しみである。
そして最後となったが、1歳部門で最注目と言ってもいいのが、ヤンキーローズの2024(父サートゥルナーリア)。半姉は、香港で悲運の最期を遂げた、牝馬3冠馬リバティアイランド(父ドゥラメンテ)。かなりの高額落札が予想され、落札額はもちろん、落札者が誰となるかも注目の的となりそうだ。
【了】
(文●中西友馬)
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